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韓「ブレークスルー感染は当分のあいだ不可避」


コロナ19「デルタ変異」ウイルスが拡散し、ワクチン接種を完了した人がコロナ19に感染する「突破感染(ブレイクスルー感染)」が増える傾向にある。ただし感染病専門家らは突破感染の増加は段階的日常回復の過程で避けられない現象であり、おおきく懸念する問題ではないと説明した。ワクチンは感染そのものを予防することはできないが、重症予防の効果は高いうえに、突破感染はむしろ「追加接種(ブースターショット)」のような効果を出すこともありうるという理由からだ。

5日、カチョン大学予防医学科のチョン・ジェフン教授は「自然感染後に免疫力が一定レベル上がるように、突破感染してもウイルスに対する免疫力は高まると見るには充分だ」と語った。また「感染する場合とワクチン接種のどちらがより強い免疫を誘導するかは、結論を出すほど根拠は積み重ねられていない」と説明した。

KAISTのシン・イチョル免疫学教授も「突破感染に対する懸念の視角を持つのではなく、避けられない現象という認識の転換を持たなければならない時点」だと語った。

突破感染の増加は「段階的日常回復(ウィズコロナ)」の施行前から予見された。一次的に粘膜細胞を介して感染するコロナ19ウイルスの性質上、ワクチンは感染そのものを防ぎにくいうえ、いま現在使用されているワクチンはデルタ変異ウイルスを念頭に置いて製造されたワクチンではないため、接種完了者であってもコロナ19の感染から完全に自由ではない。

この日の午前0時の時点で人口全体のうちの76.1%がワクチン接種を完了したが、今後も突破感染はさらに増えると予想される。

しかし接種完了者が感染しても重症化率など、致命率は低いという点が数値で確認された。突破感染の増加を過度に懸念する必要はないという指摘が行われる理由だ。中央災害安全対策本部によると、先月10日の時点で60代の未接種群の重症化率は6.61%で、完全接種群(1.72%)の4倍近くになることが分かった。 60代を基準にした致命率も、未接種群に比べて完全接種群が半分ほど低かった。

ただし高リスク群についてはブースターショットが勧告される。ワクチンの重症化予防効果は、時間の経過とともに減少するためだ。

一方、政府は確定者の急増に備えている。中央災害安全対策本部のリュ・グンヒョク第1総括調整官は、「確定者が1日に7000人出ても対応ができるように、首都圏地域に病床確保の行政命令を発動した」と語った。続いて「状況に応じて1日に1万人の患者が発生しても、余裕がある水準まで病床を拡充していくつもり」だと説明した。

また同氏は「青少年と高齢層が最近、全体の確定者の半分ほどを占めている」とし、「児童・青少年の予防接種も重要な課題」だと強調した。

政府は危険度の高い多重利用施設では、防疫パスの適用対象に18歳以下の青少年を含む案を検討していないと明らかにした。

来年のブースターショットに活用される追加ワクチンも用意された。コロナ19予防接種対応推進団はこの日、3000万回分の米ファイザー製コロナ19ワクチンを追加購入したと明らかにした。必要に応じて3000万回分を追加購入できるオプションもつけた。去る8月に購入した物量を含めれば、確定が6000万回分でオプション6000万回分が準備された。
  • 毎日経済 | チョン・ヒヨン記者/ハン・ジェボム記者
  • 入力 2021-11-05 18:01:16




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