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コリアナウ > スポーツ > ウリ・シュティーリケ韓国サッカー代表監督、チームの士気を弁舌で引上げ
チェルシーのジョゼ・モウリーニョ監督(52)が「スペシャルワン(Special One)」という愛称を得たのは、「言葉」の力を誰よりもよく知っていたからだ。選手たちを一つに団結させて、相手の気をくじくいくつかの言葉で、モウリーニョは世界のサッカーでも指折りの名将の仲間入りを果たした。
太極戦士を率いて2015アジアサッカー連盟(AFC)アジアカップ優勝に挑戦するウリ・シュティーリケ監督(61・ドイツ)に、モウリーニョの「香り」がするといえば度の過ぎた誇張だろうか。去る22日、ウズベキスタンを下して4強に入ったシュティーリケ監督は、節目ごとに「寸鉄殺人」のような弁舌で韓国代表チームの士気を引き上げた。
接戦の末に1対0の勝利で仕上げたグループリーグ、クウェート戦の終わった後には「韓国はもはや優勝候補ではない」という言葉で選手団を刺激した。グループリーグ最終戦のオーストラリア戦で1対0の勝利を収めた後には、「このような姿が継続されれば韓国は前進できる」という言葉で選手団の士気を引き上げた。
これだけではない。「負ければ脱落」のウズベキスタンとの8強戦で、シュティーリケ監督は2ゴールをはなったソン・フンミン(23・レバークーゼン)、暴風のような疾走に続くアシストで追加点を助けたチャ・ドゥリ(35・FCソウル)、セーブショーを続けたキム・ジンヒョン(28・セレッソ大阪)に「カスタムアドバイス」を行い、選手たちの技量を極大化させた。
ソン・フンミンに行ったアドバイスは、「欧州サッカー連盟(UEFA)チャンピオンズリーグでプレーする選手がそれではだめだ」ということだ。準々決勝前まで「10試合連続Aマッチ無得点」の不振に苦しんだソン・フンミンに、励ましではなく刺激を与えた。
狙いは的中した。ソン・フンミンはゴールを逃したときはプレッシャーに悩まされるよりは、プライドを傷つけられてさらに歯ぎしりするスタイルだ。ウズベキスタン戦で足がひきつるほど走ったソン・フンミンは、「マルチゴール」を決めて自尊心を守った。
後半戦に交替投入された「暴走機関車」チャ・ドゥリには、勝負を決定づける一言を伝えた。試合が終わった後チャ・ドゥリは、「監督に‘後半に投入されて体力で上回るから攻撃的にプレーしろ’と言われた」と明らかにした。
延長戦の後半14分、体力が消耗した相手守備陣は、チャの突破を眺めるしかなかった。チャを交替投入する勝負手に選手の自信をプラスする一言で、シュティーリケ監督は続いていた「1対0」の勝利行進を破って2対0の完勝をもたらした。
新たな「守護神」として浮上したキム・ジンヒョンには、「PK戦までは行かない」という言葉で自信を植え付けた。同点の状態で延長戦に突入すると、GKは本能的にPK戦の心配をすることになる。プレッシャーにややもすると技量を発揮できないことを憂慮したシュティーリケ監督は、キム・ジンヒョンに「選択肢」を一つにしぼって、キム・ジンヒョンは延長戦でも安定した姿を見せて韓国のゴールゲートを守った。