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「不眠の夜」をもたらす光害、8月から取り締まる


  • 「不眠の夜」をもたらす光害、8月から取り締まる
ソウル市は看板など、過度な人工照明により睡眠障害や生態系撹乱などの「光害」が発生していると見て、市内を4つの区域に分けて来月10日から照明の取り締まりに乗り出す。韓国全国の地方自治団体の中で、光害管理に乗り出すのは、ソウル市が初めてだ。

ソウル市はこのような内容を盛り込んだ「照明環境管理区域の導入計画」を29日に発表した。周囲の環境に応じて、照明の明るさの基準を守らなければならないというのが骨子だ。これに違反した場合、最大で1000万ウォンの過​​料が賦課される。たとえば屋外広告、街灯などにより夜中にアパートの窓に漏れ込む光は、ロウソク10個分の明るさ(10 lx(ルクス))を超えてはならない。

ソウル市は市内全域を▲国立公園などの自然緑地地域(1種)▲近隣公園などの生産緑地地区(2種)▲住居地域(3種)▲商業地域(4種)に区分して区域別に人工照明の明るさを差分適用する。1~3種の地域の場合、鉛直面照度(窓に入り込む光)の基準は、10ルクス以下に制限されている。1ルクスはロウソク1個分程度の光だ。明洞、東大門などの商業地域の建物の中に入ってくる光は、25ルクス以下と決まった。

市当局は、新規で設置する屋外人工照明に来月からこのような基準を適用し、取り締まりに乗り出す。突然の混乱を防ぐため、既存に設置された広告看板等の照明は、基準の適用に5年の猶予を持たせることにした。

光害の取り締まりは、大きく二つの方向で行われる。まず市当局と区庁側は、来年までに人工照明付近の建物を対象に照度全数調査に乗り出す予定だ。

調査の過程で基準を超える照明の所有者が摘発されれば改善命令を下し、それでも直らない場合は過怠料を賦課する。また、住民が区庁側に光害を申告すれば、照度測定をして同じように改善命令を下すことになる。

従来までは光害のせいで睡眠障害などの不便を経験しても、明確な管理基準がなく、市民のエチケットに依存したり、政府の紛争調停を申請しなければならなかった。

ソウル市都市光政策推進班のキム・テギ班長は「照明環境管理区域の設定により、光害を体系的に管理するきっかけを設けた」とし「市民の不便を解消し、生態系撹乱を最小限に抑えることに貢献するだろう」と述べた。

一方、照明環境管理区域は、去る2013年に「人工照明による光害防止法」が施行されて法的根拠ができた。関連法に基づいて市・道知事は、光害が発生したり、発生するおそれのある地域を照明管理区域として指定することができるようになった。
  • 毎日経済 キム・ジョンファン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-07-29 16:13:59




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