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韓国のワールドカップ出場に黄色信号…きょう深夜、運命のウズベク戦


  • 韓国のワールドカップ出場に黄色信号…きょう深夜、運命のウズベク戦
冗談ではない。このままでは韓国のいないワールドカップを見ることになるかもしれない。シン・テヨン監督(47)率いるサッカー代表チームは先月31日、ソウルワールドカップ競技場で開かれたイランとの「2018ロシアW杯アジアA組最終予選9戦」で、総崩れの末に0対0の引き分けを収めながら悔し涙を飲み込んだ。6万3124人の観衆の前で勝利を収めて本選進出を決めたなら、この1年間の危機説を吹き飛ばすことができたが、整えられた食卓を自ら蹴った格好だ。

サッカー代表チームは1日にウズベキスタンに発ち、6日の0時に予定された最終戦でようやくワールドカップに出場するかどうかが決まることになる。いまや韓国サッカーの運命がかかったゲームだけが残ったのだ。

◆ 「キツネ」シン・テヨンも手詰まりか

イラン戦はさまざまな戦術を使うことで有名なシン監督の、A代表公式デビュー戦だった。これまで最終予選の8ゲームで失望だけを抱かせた前任のウリ・シュティーリケ監督(63、ドイツ)とは異なるゲームが期待された理由だ。しかし、劇的な改善はなかった。決定的な得点の機会は前半セットプレーのチャンスで出てきたチャン・ヒョンス(FC東京)のヘディングシュートのみで、長いあいだ指摘され続けてきたビルドアップの向上は見ることは難しかった。

もちろん「口実の無い墓はない」と言うように、いろいろ言いわけはできる。パスの出発点の役割をする「キャプテン」キ・ソンヨン(スウォンジー・シティAFC)が膝の怪我のため欠場し、ソウルワールドカップ競技場の芝生の状態も良くなかった。ソン・フンミン(トッテナム・ホットスパーFC)が「こんな芝生の状態で、自分たちができるはずのプレイができなかったのがとても残念だ」と言ったほどだ。シン・テヨン監督も「今回のゲームに勝ってすべてを仕上げようと準備をしたが、運がともなわなかった。ウズベキスタンに行き、無条件に勝つための準備をする」と明らかにした。

しかし主将を引き受けたキム・ヨングォン(広州恒大足球倶楽部)が「観客の歓声が大きくて、選手同士のコミュニケーションが大変だった」という言葉でファンを失望させたのは、容易に理解できない点だ。アウェーのイランを圧迫する雰囲気を作ってほしいと要請したのは、他でもない韓国代表チームだったからだ。キム・ヨングォンは失言を謝罪したが、熱心に応援していていきなり雰囲気を壊した犯人にされたサッカーファンはまだ激しい批判を吐き出している。

◆ いばらの道になったウズベク遠征

しかし、シン・テヨン号にはまだチャンスが残っている。面倒な「場合の数」を計算したくなければ、ウズベキスタン遠征で必ず勝利を収める必要がある。最終戦で勝てば2位を守ることができ、心配する必要なくロシアへの直行チケットを得る。現在、勝ち点(14点)だけを見れば引き分けでも2位が可能だが、シリアがいつの間にか12点までせり上がってきて状況が変わった。12点だが、ゴール得失点によって4位にまで退いたウズベキスタンは引き分けても意味がないだけに、韓国に勝つために必死に出てくる公算が大きい。さらに、イランが最終戦のシリア戦で力を抜いて実験を行う可能性もあり、韓国も勝利を目標に競技を進行する必要がある。パク・ムンソン解説委員は「主軸の欧州組が相次いで時差を変えなければならないだけに、コンディション管理に努力しなければならない」と助言した。

もしも本大会出場が可能な2位を逃し3位に退いたならば、プレーオフの日程が代表チームを待っている。現行のシステムではアジアに与えられたワールドカップのチケットは4.5枚だ。A組とB組の1・2位だけが自動的に進出して両組の3位がプレーオフを経たあと、北・中米の4位ともう一度最終のプレーオフをしなければならない。現在B組3位が有力なサウジアラビア、豪州、アラブ首長国連邦(UAE)、そして盛んに北・中米と予戦中の米国とパナマ、ホンジュラスなど全て容易いチームではないため、2位を必ず守らなければならない。もちろんA組で4位に落ちる場合はそのまま地獄だ。

◆ 「アジアのプライド」はどこに

「ワールドカップに出られなかった時代を覚えているだろうか? 今の韓国サッカー界の現役従事者の中で、ワールドカップに出られなかった時代を経験した者は皆無だと見てもいい。ワールドカップに出られなかったら、どこから手を付けて良いのか誰も判らない」

あるサッカー界の人物は、ワールドカップに出場できない場合に韓国サッカーに起こる出来事をめぐって「大災害」という表現まで使った。アジア最強チームを決めるアジアカップで1960年以後は優勝が57年間なかったのに、韓国サッカーが「アジアの虎」と呼ばれる栄光の呼称を得ることができた背景は断然ワールドカップだった。もちろんアジアやヨーロッパや南米地域よりは容易な舞台だとはいうが、8回連続ワールドカップ出場記録はアジアでは韓国のみで、世界を見渡してもブラジル・ドイツ・イタリア・アルゼンチン・スペインがその全てだ。そのあいだに作り出した2002年の4強神話は、韓国サッカーが自尊心を守る最高の方式だった。

自然に韓国サッカーのシステムも、4年に一度行われるワールドカップを中心に作られた。大韓サッカー協会の長期計画とスポンサーシップなどは、ほとんどワールドカップに結びついている。もしもワールドカップ出場失敗時には、主要なスポンサー企業が契約規模を縮小したり、下りるかもしれないという懸念が出てくる理由だ。

さらに大きな被害は、「草の根サッカー」に集中するだろう。ハン・ジュニ解説委員は「韓国サッカーの顔である代表チームはある程度のサポートを維持するが、その代わりに少年サッカーに対する支援など、将来を見つめる事業の規模は縮小する恐れがある」と指摘した。現在、ナイキやKEBハナ銀行、KTなどの主要なスポンサーシップの規模は約300億ウォン水準に達する。

チョ・ジュノン大韓サッカー協会メディアチーム長は、「今すぐスポンサーシップの契約期間を論じることは時期尚早だ」とし、「今はウズベキスタン戦で最高の競技力を見せるように、支援することが優先だ」と話した。
  • 毎日経済 イ・ヨンイク記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2017-09-01 20:10:38




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