トランプ大統領の通商攻勢…当座の不満は解消


韓米自由貿易協定(FTA)の改正交渉は事実上、米国の鉄鋼関税免除交渉と連携して一括妥結した。

金鉉宗(キム・ヒョンジョン)産業通商資源部通商交渉本部長は26日に政府ソウル庁舎でブリーフィングを開き、「韓国が初めて(米国の輸入鉄鋼関税措置と関連した)国家免除交渉を仕上げして、韓米FTA改正と関連しても早期に原則合意、すなわち原則妥結になった」と発表した。

今回の交渉を通じて、韓国は米国が去る8日(現地時間)の貿易拡大法232条の規定による輸入鉄鋼関税措置の後、初めて「国家免除」を受けることになった。しかし全体量が免除されたのではなく、米国に輸出することができる量(クォーター)が、ここ3年間の年平均輸出量の70%に制限されたことから「中途半端」だという指摘だ。

鉄鋼関税免除の対価として、韓国は自動車分野を一部米国に差し出すことにした。両国は韓国の安全基準を満たしていなくても、米国の安全基準を満たしている場合は韓国に輸出できる米国産自動車を、メーカーごとに現行の2万5000台から5万台に増やすことにした。米国がピックアップトラックを輸入する際に賦課する関税(25%)の撤廃時点は、2021年から2041年に20年延長することとする。

韓国の要求事項の中には、投資家・国家紛争解決制度(ISDS)の改善、反ダンピング関税などの貿易救済の手続きの透明性の確保、繊維などの一部の原料品目の原産地基準の改正を推進することにした。

青瓦台は南北首脳会談と米・北の首脳会談がさしせまった状況でFTA・鉄鋼交渉が妥結され、韓・米間の緊張要素が取り除かれたことに意味を与えた。

米国はドナルド・トランプ大統領の政治的基盤である「ロストベルト(衰退した米国工業地帯)」で主張してきた韓国自動車市場の追加開放を得たことで、11月の中間選挙勝利の足場を整えたという点から、経済と政治の両方で「実利」を十分に手にしたという評価だ。

これに比べて、最初から米国の攻勢に防御的な交渉を行うしかなかった韓国は、鉄鋼関税の免除で経済的不確実性を除去したこととあわせて、韓・米同盟の価値を強固にしたという点から「名分」を手にしたという分析だ。

1年以上は引きずるだろうと予想された韓米FTA改正交渉がすばやく完了し、足元の火をただちに消すことになったことも韓国としては大きな収入だ。しかし交渉の早期妥結は韓国がうまくやったというよりも、「ビジネスマン」の気質を遺憾なく見せたトランプ大統領の徹底的な交渉戦略によるというのが専門家らの評価だ。

今後も「アメリカンファースト(米国優先主義)」を打ち出したトランプ大統領の保護貿易主義の刃は、韓国経済に引き続き負担として作用する可能性が高い。
  • 毎日経済_コ・ジェマン記者/オ・スヒョン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2018-03-26 18:00:38