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コリアナウ > 社会 > ソウルの外国人村…上岩洞(サンアムドン)が日本人学校の移転に日本人居住地として浮上
日本系銀行の韓国事務所に発令を受け、最近ソウルに引っ越してきた斎藤さん(38)は、ねぐらを上岩洞(サンアムドン)ワールドカップパーク10団地のアパートに決めた。最初は「リトル東京」と呼ばれる東部二村洞を考えたが、子供の学校への通学を考慮して上岩洞に引っ越した。斉藤さんは、「団地のすぐ向かいに日本人学校があり、近くのアパート団地に多くの日本人が住んでいる」とし、「東部二村洞よりアパートも新しいし、周辺が新都市のように整っていて満足している」と語った。
スウェーデン系情報技術(IT)企業の韓国支社長であるスタファンさん(50)は、2年のあいだ暮らした漢南洞(ハンナムドン)のヴィラを離れ、龍山の三角地(サムガクチ)付近の住・商複合アパートに引っ越しする予定だ。ユーエヌビレッジを中心に、漢南洞一帯の賃貸料があまりに上がりすぎて再契約を放棄し、家賃が月1700万ウォンの40階ペントハウスを契約した。スタファンさんは、「職場のある汝矣島にも近く、何よりも新築なので気に入っている」と語る。
「日本人=東部二村洞」「フランス人=ソレマウル」「アメリカ人=梨泰院・漢南洞」に代表されるソウル市内の「外国人村」の地形が徐々に変わりつつある。既存の外国人村がさまざまな理由で人気が一段と無くなり、最近は外国人が居住地として好むサンアムドン(上岩洞)・サムガクチ(三角地)・ソチョドン(瑞草洞)など「3S」が浮上している。
東部二村洞は「リトル東京」と呼ばれるほど、一時は2000人以上の日本人が集団居住村を形成したが、状況が大きく変わった。 2011年、日本人学校が上岩洞に移転して、多くの日本人が上岩洞に引っ越ししたのだ。カヤ公認仲介所の関係者は、「すでに上岩洞にいた日本人が新たに家をさがす同僚に推薦し、よしみを通じて不動産を訪ねる事例が多い」とし、「東部二村洞の公認仲介士が日本人を連れて上岩洞を訪ねたりもする」と語った。
在韓米軍が多く居住している龍山も、中心軸がこれまでの梨泰院(イテウォン)・漢南洞から三角地周辺に移動している。 2007年以来、高層住・商複合アパートの開発が本格化し、これらの高級アパートに移っていく傾向が目立つ。ほかにはプライム・GSパークチャイ・テウワールドマーク・CJナインパークなどが代表的だ。三角地付近のA公認仲介所の関係者は、「三角地周辺の住・商複合に暮らす外国人の中には、漢南洞から引っ越してきた人が70%を超える」とし、「専用面積85平方メートル・3部屋のアパートの月家賃は平均500万ウォン台だ」と語った。
フランス人学校が内谷洞(ネゴクトン)に移転することが知られているソレマウルは、静かな中にも動きの気配がみられる「チョンヂュンドン(静中動)」状態だ。学校が移転すると周辺商圏が萎縮するという懸念がある一方で、江南にはソレマウルを代替できるほどの所はないので、学校の移転は大きな影響を及ぼさないという分析もある。ソレマウルのグランシエル公認仲介所イ・ソンヂン代表は、「フランス人学校が移っても(ソレマウルから)それほど遠くなく、ヨーロッパ人が好む庭付きヴィラや一戸建て住宅は江南にほとんどないので大きな影響はないだろう」と語る。瑞草洞のC公認仲介所の関係者は、「最近、芸術の殿堂の近隣の瑞草洞で、高級アパートの賃貸物件を探している外国人が多い」とし、「特に瑞草区はLG電子とサムスン電子など、大規模な‘R&Dベルト’が移ってくる予定なので、外国人従業員をはじめとする賃貸需要が集まるだろう」と予想した。