韓国製造の露ワクチン「スプートニクV」来月から出荷

注文だけで6.5億ドース 


江原道春川市のコドゥ工業団地に所在する医薬品製造・研究開発(R&D)企業の韓国コーラス(Hankook Korus)春川工場。今月初めに鄭銀敬(チョン・ウンギョン)疾病管理庁長の輸入検討発言でめっきり関心が高まったロシア産コロナ19ワクチン「スプートニクV」を唯一、国内で生産しているところだ。先月からスプートニクV原液の製造に入り、3月から注射剤として使用することができるように、バイアル(小さな薬瓶)に入れた製品にして初の輸出に乗り出す予定だ。当初、この工場は貧血治療に使われるバイオシミラー(バイオ医薬品ジェネリック医薬品) 「コロモン」を主に生産してきたが、ロシア側からスプートニクVの委託生産注文を受け、昨年末にワクチン専用生産設備として改造した。

先週、春川工場で会ったパク・ホソク生産1本部長(常務)は「世界的にスプートニクVワクチンの需要が増加し、ロシア側から国内委託生産の規模を増やしてほしいという要請を受けた」とし、「当初は今年1億5000万ドース(1ドースは1回接種分)を生産する計画だったが、ロシアから5億ドースの追加要求を受けて、6億5000万ドースまで増やした」と語った。今後もロシア側の追加要求によって、生産量は増加するかもしれないとパク本部長は説明した。

韓国コーラスによると、3月末までに春川工場内の細胞培養器を4000リットル規模に大きくする増設が完了すると、春川工場だけで年間最大で4億ドース分量のワクチンを独自生産することができる。

独自増設で解決できない注文に対しては、国内のバイオ企業とコンソーシアムを構成して解決する方針だ。これに関連し韓国コーラスは23日、バイネクス(BINEX)、保寧バイオファーマ(BORYUNG BIOPHARMA)、イス・アプジス(ISU ABXIS )、鍾根堂バイオ、キュラティス(Quratis)、ヒューメディックス(Humedix)、安東動物細胞実証支援センターなど、7ヶ所とスプートニクVの生産のためのコンソーシアムに関する覚書(MOU)を締結した。パク本部長は「追加注文が多くて独自の増設はもちろん、国内企業に物量を再委託するコラボレーションが必要だ」とし、「近いうちにMOU企業と本契約を締結した後、具体的な生産量を配分する計画だ」と説明した。

昨年末にロシアからワクチン技術の移転を受けた韓国コーラスは春川工場で委託生産したスプートニクVワクチン原液を、来月から注射剤瓶に入れる充填とパッケージング作業などを完了した後、ただちに出荷する予定だ。スプートニクVを開発したロシア保健部傘下のガマレヤ研究所国立感染症・微生物センターの技術者は、22日から春川工場に滞在して共同生産作業を行っている。

国内の委託生産量が当初の1億5000万ドースよりも4倍ほど大幅に増え、ワクチン供給対象国も多様になった。パク本部長は「ほんらいの輸出先Daったアラブ首長国連邦(UAE)だけでなく、ロシアが指定する国に輸出範囲が拡大するだろう」とし、「スプートニクVの使用を承認した、世界30カ国以上のすべてが輸出候補地」だとした。現在、ロシアをはじめとしてアルゼンチン、アルジェリア、ハンガリー、UAEなどでスプートニクVの接種が行われている。欧州医薬品庁(EMA)も販売許可審査を行っている。

スプートニクVは今月初め、世界的な医学ジャーナル「The Lancet(ランセット)」に第3相の結果を発表したが、コロナ19の予防効果が91.6%に達したことが分かった。実際、昨年の12月5日にロシアでスプートニクVの接種が開始された後は、ロシア国内の新規感染者は激減する傾向にある。ロシア福祉部によると、接種直前(12月3日)には一日平均で新規感染者が2万8000人を超えたが、今月に入って去る22日の新規感染者は1万2604人を記録し、2カ月ぶりに半分の水準に落ちた。

韓国コーラスは医薬品貿易業社のGL Rapha(ジーエル・ラファ)の子会社だ。国内企業であるジーエル・ラファは昨年12月、スプートニクVの開発を支援したロシア政府系ファンド「ロシア直接投資ファンド(RDIF)」とスプートニクVワクチン委託生産の独占契約を締結した。昨年は売上げ390億ウォンをあげた韓国コーラスの今年の売上げは、ロシア産ワクチンの委託生産で1000億ウォン台をはるかに超える見通しだ。
  • 写真/韓国コーラス

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  • 毎日経済 | 春川=キム・ビョンホ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2021-02-23 17:27:03