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「ストレス共和国」大韓民国は頭痛も世界1位


  • 「ストレス共和国」大韓民国は頭痛も世界1位
頭痛は、人生において少なくとも1回以上は経験するであろう非常に一般的な症状だ。大韓頭痛学会は最近、25~60歳の男女500人を対象に「去る1年間、頭が痛かったことがあるか」という質問を行ったが、男性の53%、女性の70%がそうだと答えた。また、韓国では全人口の4%だけが頭痛を経験せずに一生を送るということで知られている。

頭痛とは頭が不便だったり痛くなることを指す。頭痛は、脳自体から痛みを感じるのではなく、頭蓋骨膜、血管、一部の脳神経、副鼻腔(鼻の周りの骨の中に形成された空間)、筋肉などの、痛みに敏感な組織が歪んだり、刺激を受けるときに発生する。

時々現れる頭痛は鎮痛剤1~2錠で解決されるが、どうしても鎮まることのない慢性頭痛には、特別な解決方案がなく、イライラばかりが募る。会社員のパク・ハンソン(47・仮名)さんも随時発生する頭痛のせいで鎮痛剤を飲んでみたが、その瞬間だけの効果だった。もしかしたら他の問題があるのではと疑い、多くの病院を訪れたが、何の異常もないという言葉だけが繰り返された。ストレス性頭痛や神経性頭痛のようだという医師の言葉に悶々とするばかりだ。パクさんのように慢性的な頭痛の原因を探すことができず、病院を転々とする人は多い。

世界保健機構(WHO)は人間の生活の質を落とす4大疾患として、四肢麻痺、精神疾患、認知症と頭痛を挙げる。忠南大学病院神経科のキム・ジェムン教授(大韓頭痛学会の会長)は、「一般的に頭痛が発生した場合、頭の問題だと考えて各種検査を受けるが、頭痛の正確な原因を見つけられない場合が多い」とし「そのため、適切な治療を受けなかったり、不適切な治療によって慢性頭痛につながる場合が多い」と指摘した。慢性頭痛は全体の頭痛患者の2%が患っており、年を取るほど多くなる。現在までに、慢性頭痛に対して効果が証明された薬はまだない。

頭痛が発生したらどうするべきか。一番最初に1次性頭痛なのか、2次性頭痛なのかを区別しなければならない。1次性頭痛は、頭痛を誘発した原因が明確には発見できない頭痛で、偏頭痛、緊張性頭痛、自律神経頭痛などがここに属する。2次性頭痛は、特別な原因のある脳出血、脳腫瘍、髄膜炎などの疾患によって発生したもので、可能な限り早く大学総合病院の神経科や脳神経外科を訪れてCTやMRIで精密検査を行い、治療を受けなければならない。2次性頭痛は、50代以降になって突然と新しく生じた頭痛、または以前には経験したことのない激しい痛み、意識がもうろうとして腕・足の力が抜け、相手の言葉を理解することができなかったり、言葉を円滑に発することのできない症状が現れる。

頭痛の中では緊張性頭痛が約55%、片頭痛が約40%を占めている。頭に深刻な問題が発生して現れる頭痛は、全体の1%未満だ。片頭痛も相当数の患者が薬物乱用によって生じていると把握されている。

1次性頭痛が発生した場合、ひとまずタイレノールなどの頭痛薬を服用する。それでも薬効がない場合は、容量を増やしてもう一度頭痛薬を服用してみる。ただし、頭痛薬は月に10回以上服用してはいけない。乙支病院神経科神経科のキム・ビョンゴン教授は「頭痛薬は、腹痛や嘔吐、吐き気などの前兆症状が現れた時にあらかじめ服用すると、効果がはるかに良い」と話した。それでも治らない場合は、大学病院の神経科や内科を訪れて診療を受けて頭痛薬の処方を受けなくてはいけない。

頭痛は一日中パソコン作業をしたり、スマートフォンを頻繁に使用する事務職の労働者に頻繁に現れる。季節は入学や入社、人事が重なり、考え(?)ることの多くなる春に頭痛がよく起こる。また、最近のように昼と夜の気温差が10度を上回る季節の変わり目に頭痛がひどくなる。夏でもエアコンを使用して、屋内と屋外の気温差がひどいときに頭痛がよく発生する。

考えを多くするほど頭痛が誘発される理由は、考えすぎにより筋肉が緊張して自律神経が過敏になるからだ。翰林大学平村聖心病院神経学のチュ・ミンギョン教授は「筋肉の緊張が一番先に現われる部位は、まさに首の後ろで、ここの筋肉の緊張が首の後ろ側を硬くして頭痛を起こし、目の疲労をもたらす」と説明する。

室内外の気温差が5~8度以上である環境に長くいると、疲労、めまい、消化不良と片頭痛がよく起こる。日較差が大きい場合、脳血管が圧縮と膨張を繰り返しながら痛みを誘発し、頭痛が現れる。最近になって、頚椎性頭痛患者が急増している。頚椎性頭痛は長時間のコンピュータ作業や頻繁なスマートフォンの使用によって首の関節の周辺の神経が刺激を受けて痛みが生じるものだ。

頭が痛くて病院に行くと最も多く診断される頭痛は、緊張性頭痛と偏頭痛だ。緊張性頭痛(tension type headache)は、ストレス、過労、疲労、感情的な問題によって発生することがあり、同じ姿勢で長時間座っていたり立っている場合にも発生することがある。これは、血管の問題というよりも、頭の周りの筋肉が緊張して発生するもので後頭部や首の後ろが硬くなり、引きつりながら重く感じることが続くことが特徴だ。緊張性の頭痛は片側の頭だけが痛い場合も多く、その程度がひどいせいで片頭痛と誤認したりもする。

江北サムスン病院神経科のムン・フイス教授は「緊張性頭痛は、通常、午前よりも午後に激しく、数週から数年以上同じ症状が持続する場合が多い」とし「緊張性頭痛はストレスや精神的緊張によって誘発されるため、鎮痛剤の乱用は、むしろ痛みを悪化させることがあり、専門医の相談を受けることが必要だ」と助言する。

片頭痛(migraine)は文字通り頭の片側から痛みが生じる頭痛だ。痛みは脈拍を感じるように頭がズキズキとする。吐き気や嘔吐が同伴し、たいてい一度痛み始めると数時間、持続する。片頭痛は気持ち悪い臭いやチーズ、オレンジ、トマト、チョコレート、赤ワイン、調味料、食品添加物などによって引き起こされることもある。

明るい光、ピカピカ点滅する照明、気温の変化によって悪化する。生理前や避妊薬を服用することによって発生することもある。片頭痛の原因は正確に明らかにされていないが、性格が非常に敏感な人からよく現われる。

高麗大学安岩病院神経科のユ・ソンウク教授は「片頭痛は、生活習慣と食生活を調節することで、予防と調整をすることができる」とし「片頭痛は原因と個人差に応じて適切な薬物を選択治療することが効果的であるため、薬を服用する前に正確な診断と処方を先行しなければならない」と語った。
  • 毎日経済_イ・ビョンムン医療専門記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-05-15 14:50:07




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