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[科学の香り] 鳥は賢い、バカにされてきた鳥たちの逆襲

韓国科学技術情報研究院(KISTI) 

  • [科学の香り] 鳥は賢い、バカにされてきた鳥たちの逆襲
「鳥の頭」、「ニワトリの頭」は気分がすごく悪くなる言葉だ。韓国では物忘れのひどい人を「カラスの肉でも食べたのか」とからかうこともある。鳥の知能に対する評価はお笑い番組を見ても分かる。週末のお笑い番組「ギャグコンサート」には「タクチゴ」という高校を舞台にしたコントコーナーがある。約束を守る校長「コギヨ」、タクチゴで最も賢い先生「トクダク」など、さまざまなニワトリのキャラクターが何をしてもすぐに忘れてしまう可笑しい状況を作る。ニワトリが頭が悪いことをギャグにしたものだ。しかし、ニワトリがこのコーナーを見たら、おそらく「私たちはくやしい」と怒るだろう。

チキンさんは賢い

ニワトリが賢いという研究が続々と出てきている。2011年に、ヒヨコが苦痛を受けると、これを認識してストレスを受けるという研究結果が「王立自然科学の学会誌」に発表された。ヒヨコたちに強い風が吹いて羽がしわくちゃになると、母鳥の心臓脈動数が高くなるなどのストレス反応を見せた。ニワトリも共感できるという話だ。

2014年2月、米国の有名な科学月刊誌「サイエンティフィック・アメリカン(Scientific American)」に「賢い鳥」という文が掲載された。かしこい鳥は他でもないニワトリ。ニワトリの鳴き声は24種類に分類することができるが、この鳴き声で互いに疎通することができるという。面白いことに、周囲の環境に応じて反応が違うということだ。ニワトリを捕まえて食べる捕食者を発見した雄鶏は、警告音を出す。しかし、周辺に雄鶏だけがいる場合は、警告音を出さなかった。他の雄鶏、つまりライバルが捕食されるなら、むしろ有利になるからだ。

チンパンジーより賢いカラス

賢い動物の代名詞チンパンジーより賢い鳥もいる。まさに、カラスだ。英国オックスフォード大学のアレックス・ケセルニク(Alex Kacelnik)研究チームがニューカレドニアのカラスに問題を出した。長い試験管に非常に小さなバケツを入れ、その中に餌を置いた後、その横にはフック状の棒を置き、フックでバケツを引き上げ餌を食べることができるか調べるための実験だった。もともとニューカレドニアカラスは、果実の中に隠れている幼虫を取り出して食べるために棒を使用する。カラスは問題なく試験管にフックを入れてバケツを取り出した後、餌を食べた。

驚くべきことは、次に起きた。同じ状況でまっすぐのワイヤーを与えカラスの反応を見たのだ。ニューカレドニアのカラスはくちばしでワイヤーを曲げてフック状にした。そして、バケツの餌を取り出して食べた。科学者たちは、野生動物の中で最も賢いチンパンジーも人工材料でフックを作成することはないと大変驚いた。

エサで釣りをするサギ

鳥の知能に驚いたことだろう。さらに驚くべき事実がある。鳥が釣りをするといったら、信じられるだろうか。日本のサギはパンやお菓子で魚を釣る。公園の池に住む鯉は人がお菓子やパンを投げると、水面上に上がってくる。サギは、この様子を見てパンを加えて、水面上に落とした後、上がってくる魚を捕食する。パンがなければ、小さな昆虫を利用することもある。

糞をエサとして使う鳥もいる。アナホリフクロウ(Burrowing Owl)は名前のように地面に穴を掘って巣として使うが、巣に馬や犬、猫などの哺乳類の糞を収集する。この糞がフンコロガシのような糞を食べて生きる昆虫を誘引するからだ。実際に糞が置かれた穴に住んでいるアナホリフクロウは糞がない場合よりもフンコロガシのように糞を食べて生きる昆虫を10倍多く捕まえることができる。

鳥が数字を数えて、単語を知っている?!

鳥が数を数えることができ、単語の意味も知っているとしたら。鳥に対する評価を再検討する必要があるのではないだろうか。ハトが数を数えることができ、数字の大きさも比較することができるという驚くべき研究がある。ニュージーランドオタゴ大学の心理学研究者が1~3個の図形が描かれたカードを見せ、図形が描かれたカードを数に合わせて並べ替えるように教育した。その結果、ハトは教育を受けた1~3個はもちろん、4~9まで区別して、これを並べ替えることができた。

世界的に有名な天才灰色オウムのアレックス(ALEX)は、米国ブランダイス大学アイリーン・ペッパーバーグ(Irene Pepperberg)教授に30年間言葉を学んだ。その結果、アレックスは150以上の英単語の意味と色、形、数を理解した。青い鍵二つと赤い鍵二つを示して青い鍵がいくつか質問すると「2個」、両者間の違う点が何かと聞くと「色」と答えたほどだった。

驚くべき鳥の知能、もう鳥頭、ニワトリ頭という言葉を聞いたら、賞賛とみなすべきのはないだろうか。
  • 毎日経済_文:ヒョン・スラン科学コラムニスト、コラム提供:韓国科学技術情報研究院(KISTI) | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-10-15 09:45:46




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