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国内初、バイオ人工肝臓の治療に成功…急性肝不全のゴールデンタイムを延ばした

サムスンソウル病院チーム、肝移殖の時まで脳死の進行を防ぐ 

肝機能の補助システムであるバイオ人工肝臓を利用して、国内で初めて急性肝不全になった患者を治療することに成功した。サムスンソウル病院臓器移植センターのイ・ソック、クォン・ジュンヒョク、キム・ジョンマン教授チームは、先月13日、B型肝炎によって急性肝不全で4等級の肝性脳症(昏睡状態)になった54歳の男性患者にバイオ人工肝臓治療を施行し、成功したと13日に明らかにした。

バイオ人工肝臓は豚の肝細胞を利用して患者の血液に蓄積された毒性物質を除去し、患者が必要とする凝固因子などを供給することにより患者の肝機能を補助する装置を指す。

この患者は、11時間に及ぶバイオ人工肝臓施術を受けた後、状態が安定し、先月16日に外科のキム・ジョンマン教授の執刀下で脳死者の肝移植を受け、今月5日に健康な姿で退院した。

イ・ソック教授チームの今回の成功は、急性肝不全患者の治療のゴールデンタイムを効果的に確保することができるようになったという点で意味が大きい。急性肝不全は肝疾患の病歴がない健康な人において深刻な肝機能の損傷が早く進行する場合を指す。大体において、体内で生成されるアンモニアが肝臓でろ過されずに脳に運搬されて患者を昏睡状態に陥らせる肝性脳症が共に現れる。肝性脳症が同伴された急性肝不全の生存率が10~25%に満たないほどにとても致命的で、唯一の解決策は肝移植だ。

しかし、国内の与件上、早い日時内に応急肝移植を受けることが簡単ではないということが難関だった。肝移殖を受けても手術前の待機期間が長くなり溜まった毒性物質が脳損傷を起こす点も解決しなくてはいけない課題だった。

しかし、今回のバイオ人工肝臓施術が成功したことにより、このような問題を解決することができる糸口を見つけることになった。

急性肝不全患者の肝移植までの待機の間、脳病症を緩和させ、生命を延長させる効果的な橋渡し治療(bridging therapy)の役割を遂行することができると確認されたためだ。

研究結果によって究極的には、急性肝不全患者の肝機能が自ら回復されるときまでバイオ人工肝臓が肝機能を全て代わりに行うことも、期待することができる大きな部分だ。

イ・ソック教授は「急性肝不全患者に一番重要なことは時間」だとし、「臓器寄贈者が不足している国内の状況で、時期の約束がないまま肝移植を待つ急性肝不全の患者と家族には大きな助けになると期待している」と話した。
  • イ・ビョンムン医療専門記者
  • 入力 2014-11-13 17:11:28




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