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デルモンテを夢見る新技術ベンチャー、長壽菜

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  • デルモンテを夢見る新技術ベンチャー、長壽菜
  • < シン・ヨンテク代表がもやしのように育ったピーナッツの芽野菜を見ている >

赤ワインを適度に飲むと心臓病を予防することができるなど、体に良い。1980年代から検証された常識だ。赤ワインの中に多量に含まれた「レスベラトロール」という成分のおかげだ。レスベラトロールは、ブドウをはじめ、ピーナッツ、クランベリーなどのベリー類の植物がストレスを受けるときに自分自身を保護するために分泌する物質で、抗がん・抗酸化作用をするという事実が多くの論文を介して明らかになった。

レスベラトロールの含有量がブドウよりも50倍も多い「ピーナッツエキス(EPS)」を初めて開発し、量産に突入した企業がある。中小企業庁から新技術ベンチャー企業認証を受けて、国内だけでなく世界11か国に特許登録を終えた長壽菜(チャンスチェ、代表:シン・ヨンテク)だ。

去る10年間、政府の研究開発(R&D)資金の支援を受け、ピーナッツを芽野菜として栽培する技術とピーナッツの芽野菜を濃縮したEPSを相次いで開発した。ピーナッツを芽野菜として育てたとき、レスベラトロールの含有量は、38.5㎍/ gで、これをEPSに濃縮すると176㎍/ gと急増する。赤ワインの含有量(3~4㎍/ g)に比べて約50倍多い。

シン・ヨンテク代表は「EPSは既に、抗がん、抗老化、細胞の再生、寿命延長、抗認知症の機能性が学界で確認された物質であるだけに、健康食品、医薬品、化粧品の原料として多様に使われるだろう」とし「ピーナッツ芽の缶詰をはじめ、コチュジャン、マッコリ、コーヒー、水、紅参、二日酔いの解消剤など既存の食品にEPSを添加した機能性プレミアム商品開発を進めている」と述べた。

長壽菜の製造特許技術は、ピーナッツを苗床にまいた後、暗室で水だけを与えるもやしのようにすくすく育つようにするものだが、言葉で言うほど簡単なものではない。高温多湿な生育条件と水やりの回数など、様々な生産技術が複合的にかみ合わなければならない。週に1回ずつ多層(5~10段)で生産し、1年に52回大量生産をする。それだけ商品化時間が短いから大量生産が可能となり、単位面積当たりの生産性とコスト削減効果が高い。

シン代表は、「アップルなどのグローバルIT企業と同じくらい高い収益を上げる産業は今でもカーギル、デルモンテのような農業関連企業だ」とし、「産業的にもピーナッツ抽出物の用途が非常に多様化し、生産性と収益性の面で自動車や半導体に次ぐことができると意味を付与した。長壽菜は最近、厳しい日本食品市場の掘削に成功した。昨年、EPSを日本に初めて輸出しており、今年は中国市場の攻略を本格化する計画だ。

先立って米国のアムウェイは国内企業を対象に初めて実施した「新技術・原料グローバル展開」公募で長壽菜を原料供給パートナーとして最終選定した。長壽菜のEPSを用いた機能性食品や化粧品を共同開発し、アムウェイがネットワークを構築した56か国で販売することに合意を結んだものだ。

シン代表は、「短期的には中国現地での大量生産・流通を推進する能力が不足しており、国内の農食品製造・流通大手と進出したり、中国の大企業との合弁事業を推進する」とし「10年以内に世界農林水産食品市場での売上高が33億ドル(約3兆5000億ウォン)に達するデルモンテのような会社に跳躍するものと期待している」と強調した。彼は「高麗人参の根が一本も生えないスイスが高麗人参に含まれる機能性物質を開発し、世界人参製品の40%を掌握しているように、1次農産物を付加価値の高い商品に発展させる科学、農業が国家的に非常に重要だ」と付け加えた。
  • 毎日経済 ミン・ソッキ記者/写真=チャンスジェ提供 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-01-09 04:01:01




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