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テクノロジー > 健康・医学 > 安心して食べてもOK キムチのナトリウムは高血圧との関係性が少ない
韓国の食卓は、ナトリウムの含有量が高いことで有名だ。特に代表的な食べ物である「キムチ」のナトリウム含有量は約300ミリグラムと高血圧などの問題を引き起こす可能性があるという指摘が多かった。
しかし、最近の研究結果によると、安心してキムチを食べてもいいようだ。
イ・ヘジョン乙支大学食品栄養学科教授の研究チームが、成人男女2万114人を調査した結果、キムチの摂取と高血圧の関連性は大きくないことが確認された。研究結果は韓国食品研究院が昨年末に創刊した『世界民俗食品ジャーナル』に掲載された。
研究チームは成人男女のキムチ摂取量を5段階で分けた。キムチはカクテギと白菜キムチ、若大根キムチなどが含まれた。この調査で、1日のキムチの摂取量が最も少なかった男性グループの中央値は39.2グラムとキムチ4切れほどで、女性はこれより少ない19.5グラムだということが分かった。
一方、最も多く摂取するグループの摂取量中央値は男性が294グラム、女性は214グラムだった。しかし、キムチの摂取に伴う高血圧の有病率(人口比病気の発症者数の割合)には差がないことが分かった。イ教授は「高血圧に影響を与える飲酒、ナトリウム摂取量、運動、喫煙などを補正した結果」と説明した。
キムチの高いナトリウム含有量にもかかわらず、このように高血圧との関連性が大きくない理由は、キムチが持っている様々な栄養素のおかげであるこというのが研究チームの説明だ。キムチには体内のナトリウム排出を助けるカリウムはもちろん、食物繊維、ビタミン、ミネラル、乳酸菌などが含まれており、身体生理に役立つ栄養素がナトリウムの負の影響を減少させる。
イ教授は「西洋で食べる、しょっぱいパンやソーセージ、ハムなどと違い、キムチの栄養素がナトリウムの体内での効果を弱化させることができる」とし「キムチは栄養と健康面で優れた食品」と付け加えた。
現在、イ教授チームは国内の別のビッグデータである地域社会基盤の「コホート資料」を分析して、キムチ摂取と高血圧発生の関連性についての研究結果を国際ジャーナルに発表する計画だ。