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原油流出から8年…生態系が復元されていく泰安(テアン)の海辺

事故2~3年後から消えたエビやカニが戻って来た 

  • 原油流出から8年…生態系が復元されていく泰安(テアン)の海辺
  • < 8年前の原油流出の悪夢を勝ち抜いた韓国西岸の泰安(テアン)の海辺 >

2010年以来、数年にわたってメキシコ湾の南海岸で1300頭のイルカが大量死した状態で発見された。過去5年間、科学者たちはイルカの大量死の原因を科学的に明らかにするために努力してきた。結局、先月末、米国の研究グループが原因を明らかにした。石油だった。

米国の国立海洋哺乳類財団と米国イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校などの共同研究グループは、メキシコ湾北部で発生したイルカの大量死の原因は、2010年4月、英国の石油会社BPの原油流出事件だと明らかにした。研究結果は国際学術誌『プロス ワン(PLOS ONE)』の最新号に掲載された。

これと関連して成均館大学生命科学科のイ・ジェソン教授とウォン・ウンジ研究員は、簡単な実験を行った。ガラスの水槽に海水を入れて、2007年に泰安で発生したヘーベイ・スピリット号事故で流出した「イラン産原油」を混ぜた後、波のような揺れを与えた。その後、石油を完全に除去した。海水は普通に見えた。しかし、この海水に動物プランクトンと海の堆積物に住んでいるイソメを入れた後、遺伝子を分析したところ、有機汚染物質の体内代謝と酸化ストレスに関連する遺伝子が発現された。イ・ジェソン教授は「有毒物質にさらされた時に現れる現象」とし、「油を除去した海水では、動物プランクトンが成体に育つ時期が3~4日程度遅延し、成体が産む幼生の個体数も7個から4個に減った」と説明した。

それでは、原油で汚染した海の生態系が回復するまでにどのくらいの時間が必要なのだろうか。泰安は海水浴を楽しんだり、魚を釣るのに何の問題もないほど回復した。8年間これを追跡してきた韓国海洋科学技術院の研究チームの分析でも、同様の結果が出た。研究チームによると、回復の兆候は事件発生2~3年後から現れ始めており、消えたエビやカニを含む魚類も個体数が増えている。韓国以外の国では、10~20年間、流出した原油が影響を与えるが、泰安は湿地が少なく、砂と砂利が多く、すぐに浄化されたという説明だ。事故から1か月以内に120万人のボランティアが泰安を訪れて原油を除去したことも大きな助けになった。海洋科学技術院南海研究所のシム・ウォンジュン責任研究員は、「多くの人が一斉に海岸を訪れて原油を拭き取ったことにより、生態系に及ぼす問題もあっただろうが、地中に流れ込む残存油を除去するのに大きな役割を果たした」とし「泰安で水遊びや釣りを存分に楽しんでも大丈夫だ」と述べた。
  • 毎日経済 ウォン・ホソプ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-06-10 17:03:54




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