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現実とつながった…画面の外に出てきたゲーム

韓国人初のグーグル従業員のファン、ナイアンティックラボ社のアートディレクター 

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拡張現実ゲームの専門企業であるナイアンティックラボ(Niantic Labs)で、アートディレクターとして働くデニス・ファン(37)は、韓国人初のグーグル(Google)の従業員だ。

スタンフォード大学で純粋美術とコンピュータ工学を専攻した彼は、グーグルの従業員が100人にも満たなかった1998年に、グーグルのウェブマスターとして入社した。グーグルのウェブページ管理総括責任者として働きながら、夜には記念日ごとに変わるグーグル・ドゥードゥル(Google Doodle)のロゴをデザインした。ハングルの日には、ハングルを使ったロゴを、オリンピックには五輪旗を活用する奇抜なロゴで、世界の人々にグーグルを知らせた。

彼は2011年、グーグルの社内ベンチャーと縁を結びながら、グーグルから出て、新しい生活を開拓している。グーグル・アース(Google Earth)の創設者であるジョン・ハンケ(John Hanke)が社内ベンチャーを準備していたのだが、彼に助けを求められて果敢な決断を下した。その社内ベンチャーが現在、彼が携わっているナイアンティックラボだ。ナイアンティックラボは2012年11月、グーグルマップの位置情報をもとに、オフラインとオンラインを接続する拡張現実ゲーム「イングレス(Ingress)」を披露した。イングレスは現実と仮想空間を連結したゲームだ。実際の文化遺跡、芸術品、公共場所などでアイテムを獲得して、自分の味方にする一種の「タンタモッキ(定められた地面を駒を弾きながら奪い合う子供の遊び)」ゲームだ。その場所に必ず訪問して、自分の領土を占有しなければならない。ゲーマーは勝つために、嫌でも動かなければならない。

ファンディレクターは、「周辺は見ずに、スマートフォンの画面だけを見ている人たちが、あまりにも残念だった」とし「どのようにすれば、このような姿を変えることができるか工夫しているうちに、このようなゲームを思いつくようになった」と語った。

効果はすごかった。ファンディレクターは、イングレスをしながら周辺を歩き回り、体重を40キロも減量した人も現れたと話す。極度の対人恐怖症を克服した人もいると紹介した。現在、このゲームは全世界の200カ国で、1400万人が参加するサービスに成長した。北米、ヨーロッパ、日本を中心に爆発的な人気を集めている。残念ながら、韓国国内の利用者は多くない。海外にサーバーを置いている企業に、地図情報などを提供できない規制のためだ。

ナイアンティックラボは去る10月、グーグルから独立した。同時に日本の任天堂、ポケモンカンパニーなどから2000万ドルの投資を誘致した。来年には、任天堂、ポケモンカンパニーと協業して「ポケモンGO」というゲームも発売する予定だ。

ファンディレクターは、「位置情報を活用したプラットフォームサービスとして定着させたい」とし「例えば、位置情報をベースにしたカンガンスルレ(婦女子らが手に手を取って踊る民俗円舞)ゲームを作ろうとするスタートアップに、プラットフォームとして手伝うことができるだろう」と述べた。
  • 毎日経済 チョ・ヒヨン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-12-17 17:11:27




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