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筋肉量が少ないと心血管疾患のリスクが高い

健康でも筋肉量が少ないと早期冠状動脈性疾患のリスクが高い 

  • 筋肉量が少ないと心血管疾患のリスクが高い
体成分の中でどのような成分が健康を左右するのかについての研究が活発に行われている中で、国内の研究陣が健康な若い人も筋肉量が少ないと、早期冠状動脈性疾患の発生リスクが高まるという結果を発表した。

成均館大学医学部江北三星病院コホート研究所のコ・ビョンジュン、チャン・ユス、ユ・スンホ教授チームは7日、がん、心臓疾患、糖尿病のない無症状の成人男女3万1000人を対象(平均年齢41.3歳)に、筋肉量を体重で割った相対的な筋肉量に応じて4つのグループに分けて、冠状動脈石灰化の数値を比較した結果、筋肉量が最も少ない群が最も多い群に比べて冠状動脈石灰数値が2.27倍高かったと明らかにした。筋肉量が少ないほど、早期冠動脈疾患のリスクが増加したという話だ。冠状動脈石灰数値は血管にカルシウムがたまり、石のように硬く硬直した現象をCT撮影を利用して数値化したもので、今後、冠状動脈疾患の発生の可能性を予測できる。

筋肉量が少ないと、インスリンが多くても自らの役割が果たせない状態であるインスリン抵抗性が増加する。インスリンは血液中のブドウ糖の量を一定に維持する役割をするが、インスリンの機能が落ちて、細胞がブドウ糖を効果的に使用できない場合、血糖値が高くなり、糖尿病と心血管疾患の発生リスクを高める。逆に、身体活動が増えて筋肉量が増加すると、すべての臓器や組織をはじめ、筋肉にまでグルコースが伝達されながら、インスリンの機能が向上して心血管系疾患のリスクを低める。

研究チームはインスリン抵抗性と身体活動の効果を考慮しても、相対的に筋肉量が少ないと冠状動脈石灰化の危険性が増加することを一緒に確認した。この結果によると、インスリン抵抗性と身体活動ではなく、第3の原因が心臓疾患のリスクを高めるものと推定され、筋肉で生成されるサイトカインについての研究がより必要だと見ている。

筋肉量が少なければ、各種の心血管系疾患だけでなく、負傷、骨折、死亡率の増加にも影響を与えるため、自身の体力に合った筋力運動について医師に相談した後、根気よく実践することが重要だ。

コ・ビョンジュン教授は「健康は健康な時に管理しないといけないが、20代は勉強と就職準備で、30~40代は長時間勤務で、運動などの良い生活習慣を実践する時間が不足している」とし、「若い時は運動しただけ筋肉量が増加するため、年を取ってやってくるさまざまな病気を最も効率的に防げる時期だ」と運動の重要性を強調した。

今回の研究は、米国心臓協会から発行される動脈硬化、血管生物学分野の権威誌『Arteriosclerosis、Thrombosis、and Vascular Biology』5月号に掲載された。
  • 毎日経済 イ・ビョンムン医療専門記者/写真=photopark.com | (C) mk.co.kr
  • 入力 2016-06-07 09:56:36




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