トップ > テクノロジー > IT・科学 > ウノアンドカンパニー、カツラの原糸で世界を縫って99%輸出

ウノアンドカンパニー、カツラの原糸で世界を縫って99%輸出

www.unon.co.kr 

数十年間、日本の大企業が牛耳っている市場に、国内の中小企業が飛び込んで競争力を確保するということは「ラクダが針の穴を通過すること」ほど難しいことだ。さらに、後発業社を枯死させるために先発企業が悪意的に訴訟などで牽制すれば、資本力が不足した中小企業が生き残ることは事実上不可能だ。

このような試練の中でも自らの技術力で新製品を絶えずに出して、斜陽産業にさらけ出されたカツラ業界では売り上げ額99%を輸出する国内中小企業がある。主人公は1999年に高級カツラ用原糸市場に飛び込んだウノアンドカンパニーだ。

  • ウノアンドカンパニー、カツラの原糸で世界を縫って99%輸出
  • < ウノアンドカンパニーの従業員が自社のカツラの原糸を検査している >

ウノアンドカンパニーはポリ塩化ビニル(PVC)原糸と難燃合成樹脂(PET)など、高級カツラ原糸を生産する。人の髪の毛がカツラの原糸で最も自然だが、供給不足による価格の上昇で、現在は合成繊維が代替材として多く使われる。この中でも難燃性(火をつけると燃えるが、火を除去するとすぐ消える性質)など機能的な要素と触感、色などの審美的要素を勘案し、PVCなどが主に使用される。

ウノアンドカンパニーのキム・ジョンチョン代表(57)は、「1960年代から日本のいくつかの大企業がカツラの原糸市場を独占して高い技術障壁に競合業者の進入を防いできた」とし、「日本の業者が開発できない新市場を創出するために技術開発に注力するほかなかった」と説明した。

ウノアンドカンパニーは2005年、既存の競合製品よりも質感が柔らかく、強度はさらに強い難燃性合成樹脂を世界で4番目に商用化した。難燃合成樹脂は人毛とほとんど似ていながらも、火に焼けず、電気コテ機やドライヤーなどの熱を利用したヘアスタイルの演出が可能な素材だ。また、もつれ防止社(TF)と人毛の代替用原糸(ウノロン)は日本の業者よりも先だって開発した。

このような技術力で昨年、中国、東南アジアなど20ヵ国にカツラ用原糸を輸出して売り上げ331億ウォンをあげた。 難燃高熱社市場では、進入10年ぶりに全世界2位を達成した。キム・ジョンチョン代表は、世界市場開拓のために現場を重視する。1年に100日以上海外に出て、バイヤーに直接会う。全世界200人以上、勤務しているカツラ工場なら行ってみたことがない所がないほどだ。

▶ すべての段階で有害物質を排出しないことが特徴

技術力も優れている。ウノアンドカンパニーの技術力が光を放ったのは今年1月、臭素(Br)系難燃剤を一切使用しない、環境にやさしい難燃PETカツラ原糸の開発に成功したものだ。全世界的に有害物質と指定されたブロミン系を使用せずに、リン(P)難燃剤を使用してカツラの製造・着用・廃棄など、すべての段階で有害物質を排出しないことが特徴だ。さらに、今回の技術開発はウノアンドカンパニーに悪意的な訴訟で牽制を繰り広げてきた日本企業の特許紛争を避けることができるという点で意味が深い。

キム代表は「カツラの原糸業者として世界で初めて南アフリカ共和国に建てた生産工場を拠点に、毎年15%以上成長しているアフリカのカツラ市場の攻略に乗り出すだろう」と明らかにした。
  • 毎日経済_アン・ビョンジュン記者/写真_パク・サンソン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-06-02 17:09:32




      • facebook icon
      • twetter icon
      • RSSFeed icon
      • もっと! コリア