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韓国サムスン病院で初成功…3家族が腎臓交換移植

腎臓移植の待機者1万5000人に希望 

  • 韓国サムスン病院で初成功…3家族が腎臓交換移植
  • <リレー腎臓交換移植 事例 >

腎臓が壊れるとおもに夫や妻・兄弟や姉妹から腎臓移植を受けることになる。しかし、夫婦で血液型が異なり免疫拒絶反応が現れ、家族間の腎臓移植はあまり行なわれなかった。このために腎臓移植が必要な韓国内の患者1万4729人は、脳死者やドナーが現れることだけを願い、移植順番を待っている。移植待機の平均期間は1732日だ。こうしたなか、サムスンソウル病院は韓国内で初めて、腎臓移植の必要な家族三組が相次いで腎臓をやりとりする、リレー方式の腎臓移植手術に成功して注目されている。これらの家族は夫婦の血液型が異なり、免疫拒絶反応が懸念されて移植手術を行えなかったが、互いに異なる家族が問題を相互補完して、腎臓を移植することに成功した。

サムスンソウル病院臓器移植センターのキム・ソンヂュ、パク・チェボム、オ・ハヨン、ホ・オソン、チャン・ヘリョン、カン・ウンスク教授のチームは16日、「先月2~3日の両日に渡り、移植患者と家族三組が腎臓を相互に交換し、不一致の組み合わせを含む交換移植に成功し、すべて退院した」と説明した。

交換移植は、家族が患者に腎臓を寄贈しようとしても血液型が合わなかったり、免疫拒絶反応で移植失敗の可能性が大きいとき、成功可能性の高い他の患者と家族を探して腎臓を受け渡しすることをいう。韓国は1991年に世界で最初の交換移植制度を導入したが、根を下さなかった。

▶ 家族間で血液型が異なり、免疫拒絶で遅れた臓器移植を解決

臓器を交換する行為自体があまりにも敏感な問題なので、腎臓を受け渡しするすべての当事者を満足させなければならないという負担が大きかったからだ。医学の発展で、ABO血液型不一致の移植手術もまた広く知られたが、まだ交換移植では一例もなかったこともこのような理由からだ。

しかしサムスンソウル病院が今回、ABO血液型不一致の腎臓移植を交換移植手術に導入することにより、少なくとも医学的負担を第一線の現場から払い落とすことができるようになった。サムスンソウル病院の先例にしたがって、血液型の不一致はもはや医学の限界要素として作用しなくなったわけだ。サムスンソウル病院が交換移植を成功させた3人の患者は、カン・サンドクさん(48、女)、パク・インスクさん(60、女)、イ・オニさん(52)などだ。

カン・サンドクさんは2012年、糸球体腎炎が悪化して腎臓移植が必要という判定を受けた。夫から腎臓寄贈を受けられると期待したが、夫に対する抗体が形成されていた。

パク・インスクさんは糖尿病で腎機能が悪くなり、2002年から透析をしながら耐えてきた。

イ・オニさんは2003年に弟から一度腎臓移植を受けたが、2010年から機能が落ちて、透析を再度おこなわなければならなかった。

3つの家族のうち、カン・サンドクさんの家族は血液型を合わせることが難しかった。カンさんは克服不可能だった交差反応陽性の組み合わせを、交換移植を通じて、比較的克服が可能な血液型不適合腎移植を選択した。前例のないことだった。残りの患者と家族らも難関を乗り越え、交換移植を選んだ。

カンさんの夫ホ・ヒョンソンさん(52)はパク・インスクさんに、パクさんの夫クォン・ソンデさん(60)はイ・オニさんに腎臓を寄贈した。イさんの夫人ナ・ギョンスンさん(47)はカン・サンドクさんに腎臓を与えた。これらは交換移植で縁を結ぶまで顔も知らないままに暮らしてきたが、今では家族のように過ごしている。
  • 毎日経済_イ・ビョンムン医療専門記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-07-16 17:18:02




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