急膨張するアンチエイジング市場

「複合再生医療」市場に拡大 


骨粗しょう症や関節炎、老人性眼疾患(黄斑変性)などを予防する 「抗加齢(アンチエイジング)治療剤」市場が急拡大している。さらにはビタミン剤などの栄養補助食品や健康機能食品、ボトックスなどの美容製品までが広い意味でのアンチエイジング治療・サービス業界のカテゴリーに含まれて、医薬品やサプリメントおよび美容製品を組み合わせた「複合再生医療」市場にまで拡大される傾向にある。

アンチエイジング治療薬市場の核心は、まずは骨と眼疾患の治療剤だ。高齢人口の急増で骨粗しょう症と黄斑変性の患者の割合が増えているからだ。

健康保険審査評価院(HEALTH INSURANCE REVIEW & ASSESSMENT SERVICE)によると国内の骨粗しょう症の患者は、2014年の82万人から昨年は109万人を記録し、初めて100万人を超えた。109万人のうち、女性が102万人で圧倒的に多い。骨粗しょう症は代謝性骨疾患で、骨量と骨の低下で骨の強度が弱くなり、軽い外傷でも簡単に骨折する疾患だ。骨粗しょう症の治療薬は骨の破壊を抑制する薬と骨の形成を促進する薬剤に分けられ、疾患の進行状況に応じて2つの薬を交互に使用する。MSD社の「フォサマック(Fosamax)」、ロシュ社の「ボンビバ(Bonviva)」仏サノフィ社の「アクトネル(Actonel)」などの経口用骨破壊抑制治療薬は、骨を破壊させる破骨細胞が体内で作用しないように防ぐ役割を果たす。 2018年からはアムジェン(AMGEN)社の注射剤「プロリア(Prolia)」が鍾根堂を通じて国内に紹介されたが、昨年から医療保険給付が与えられることになって処方が増えた。

骨粗しょう症の治療薬市場を寡占してきた多国籍製薬会社とは異なり、国内製薬会社は骨形成に役立つビタミンDを組み合わせた複合新薬開発に注力している。韓美薬品は骨粗しょう症の複合新薬を出したし、東国製薬と柳韓洋行は閉経後の女性を対象とした複合新薬の市販許可を得て市場の攻略に乗り出した。国内の骨粗鬆症治療剤市場は現在、2000億ウォン以上と推定される。

老人眼疾患も、骨粗しょう症に劣らず治療剤が拡大している分野だ。国内の失明原因1位の糖尿病網膜症は、文字通り糖尿病に起因する合併症だが、最近では網膜の中の部位である黄斑が破損する黄斑変性疾患が大きく増えている。現在、国内黄斑変性の患者は30万人ほどで、老化が最も大きな原因だ。

電子製品メーカーのユヤンディエヌユー(YUYANG DNU)が昨年末に米国の神経幹細胞研究機関との合弁で設立したルクサバイオテクノロジ(Luxa Biotechnology LLC)は、幹細胞を活用した黄斑変性の治療薬の開発に乗り出した。眼球細胞を活用した幹細胞技術をもとに、網膜の下に幹細胞を注入することにより、破損した眼球の細胞を置き換える治療法で、今年は米国での臨床第1相と2A相試験入りを計画している。

まだ黄斑変性を完治させることができる治療薬がないために、予防に力を入れなければならないという声が高まり、藻類抽出成分であるアスタキサンチンと花エキスであるルテインなどを含有した健康機能食品の市場も拡大している。最近、日本で行われた人体への適用試験によると、目の疲労を感じる成人を2つのグループに分けて4週間アスタキサンチン投与とプラセボのグループを比較した結果、投与グループの眼内血流が10%ほど増加したことが確認された。

黄斑変性性は早期に発見すればするほど悪化速度を遅くすることができるだけに、眼病の遺伝的要因などを調べる診断テストサービスも提供されている。 GC緑十字系列の会社であるGC緑十字ゲノム(GREEN CROSS GENOME)は最近、眼病の遺伝要因の検査サービスの提供を始めた。

しわ緩和剤であるボツリヌス毒素(ボトックス)と眼科薬であるヒアルロン酸などの美容製品も、アンチエイジング関連サービスとして人気を集めている。生命工学政策研究センターの関係者は、「米国食品医薬品局(FDA)が老化を病気に分類した」とし、「アンチエイジングを主効能や代替効能にして新薬を開発すると、今後は米国などの大規模製薬市場で注目されることは明らかなので、国内の製薬・バイオ企業もこの点を狙ってアンチエイジング治療やサービスの分野の開発により積極的に乗り出す必要がある」と注文した。
  • 毎日経済_ソ・ジヌ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2020-04-29 19:34:15