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テクノロジー > 健康・医学 > 韓ワクチン接種、来年2月以降か…英アストラゼネカの承認遅れで
来年2月から英アストラゼネカ製ワクチンの接種を開始できるという韓国政府の計画に赤信号が灯った。臨床の副作用の発生と投薬の規模に応じた差別的効果性の問題で大変な苦労を経たアストラゼネカ側が、規制当局の審査が遅れると米国市場でさえも来年半ばになってようやく生産・供給が可能になると「告解」したからだ。
10日(現地時間)、アストラゼネカ製ワクチンの研究開発を総括するエードリアン・ヒル研究所長が米NBCニュースに「米国食品医薬品局(FDA)が(私たち)の臨床試験の終了を待つというならば、来年半ばになったら米国でワクチンを入手することができる」と述べた。現在の臨床第3相の終了前にFDAが迅速に使用承認を出す必要があるという訴えであり、遅延時には生産・供給が来年半ばにまで遅れるという告白性の発言だ。
アストラゼネカ製ワクチンは去る7月と9月、一部の接種者で副作用が発生して臨床試験を中断している。このことから、米ファイザー社や米モデルナ社のワクチンよりも臨床3相を先に開始したが、いまはまだ3相を終えていない。これだけでなく、副作用の関連データをFDAに誠実に提供していないという事実も最近になって明らかになった。
同社はFDAの緊急使用許可を満たす要件(3万人以上の臨床データの提出)に満たない、2万人分を確保した状態だ。また最終的なワクチン接種後に2ヶ月が過ぎた状態で、接種者の半分である1万5000人のデータを同時に提出しなければならない。このようなことから、国内の製薬業界では「アストラゼネカが早ければ来年1月になってようやく3相の結果を提出し、FDAの緊急使用承認の許可を期待できる状況」だという心配が出てきている。
国内のある感染症の専門家は、「米FDAの使用承認が下っていないのに、韓国の規制当局が独自の評価でアストラゼネカ製ワクチンを承認するのは現実的に難しい」とし、「また韓国は他の国よりも遅れてアストラゼネカと2000万回分の予約購入契約を行い、調達時点でさらに不利だ」と説明した。