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米IBMワトソン研究所のキム・ジファン博士 グラフェンでできた半導体 新開発

米IBMワトソン研究所のキム・ジファン博士研究チーム 

  • 米IBMワトソン研究所のキム・ジファン博士 グラフェンでできた半導体 新開発
韓国人科学者が主導した研究陣が夢の物質と呼ばれる「グラフェン」を利用して、高品質の半導体を作る技術を開発した。

米IBMワトソン研究所のキム・ジファン博士(写真)の研究陣は、半導体を作るときに使われる「単結晶(原子構造が同じ方向に整列している状態)薄膜」をグラフェン上にコーティングすることに成功したと17日、明らかにした。

炭素原子が一つの層で繋がっているグラフェンは、高速の電流移動が可能となり、次世代半導体として脚光を浴びている。しかし、グラフェンをベースとした電子機器は、電流発生は可能だが消滅が容易ではなく、半導体として活用するには限界があった。

研究陣はグラフェンを電気的素子として使用することから離れ、他の半導体を高品質に作るためのフレームとして使用してみることにした。昨年、グラフェン上に半導体膜を成長させる技術を確保したが、これを活用して半導体単結晶薄膜をグラフェン上にコーティングすることに成功した。

半導体を作るときは高品質の単結晶薄膜が必要で、従来は分厚い単結晶ウェハーを使用した。しかし、一つの単結晶薄膜を作った後は、単結晶ウェハは再利用が不可能で捨てるだけだった。けっきょく半導体を作るたびに製造費用が多くかかるという欠点があった。

研究陣は、今回の技術を活用すれば一つのグラフェン上に単結晶薄膜を複数作成することができ、半導体プロセスのコスト削減効果も得られると付け加えた。

また、グラフェンを活用して作成された半導体は、欠陥が少なく品質が優れていることが分かった。キム博士は、「薄いグラフェンが高い単結晶ウェハーを代替できる可能性が開かれるだろう」とし、「ぼうだいな半導体プロセスのコスト削減効果も期待できるようになった」と語った。

IBMは今後5年間で30億ドルを投資し、次世代のチップ素材の研究を進めている。
  • 毎日経済_ウォン・ホソプ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-09-17 17:08:16




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