Q.昔、整形外科医が完璧な美人として選んだキム・ヒソンってどんな人ですか
| A. | 1999年、ソウル市内の公園では自転車に乗ったナチュラル・ストレートヘアーの女性をたくさん見かけた。ほとんどが頭にヘアーバンドをして、スキーニージーンズを履いた女性だった。 当時、SBSミニシリーズ『トマト』に出演したキム・ヒソンは男性たちのロマンであったし、女性たちの憧れだった。彼女は流行を先導した。キム・ヒソンが着た服、彼女が着用した装身具は一気に人気商品になった。カバンとヘアピン、ウィッグなどキム・ヒソンが流行させた商品は数えることができないほど多い。彼女はドラマの女王であり、流行のアイコンだった。 1990年代末、少なくともドラマでキム・ヒソンについてくる女優はほとんどいなかった。彼女の独走の邪魔をする女優としてはコ・ソヨン、シム・ウナ、チェ・ジンシルなどを挙げることができるが、美貌ではついてくることができなかった。 中学生の時、きれいな顔選抜大会を経て雑誌モデルとしてデビューしたキム・ヒソンは、歳をだまして音楽番組の司会者を引き受けたが、各種の広告ですでに人気を得ていたために可能な事だった。16歳の時にSBSのドラマに出演した後、翌年のKBS秋夕特集ドラマ『春香傳』で春香の役を引き受けた。春香傳を演出したPDは「しっかりしていて、自信あふれる姿が、古典的な春香とは正反対の性格だったため、キャスティングした」とし、「これからキム・ヒソン時代が来るだろう」と予告した。 彼の予言は間違っていなかった。95年から99年まで3年間、キム・ヒソンが出演したドラマ8本の視聴率が全て30％を超え、SBSミニシリーズ『トマト』は52.7％に達した。「キム・ヒソンが出演すれば、無条件で成功する」と言う方程式が成り立つほどだった。 幼い少女らしく、はきはきとして溌剌とした面もあったが、人気の秘訣はやはり美貌だった。広告業界では彼女をめぐって「顔至尊」、「神が与えた顔」という表現を使うほどだった。整形外科の医者は顔型と目・鼻・口の調和は100年に一回生まれるかどうかという顔だと言い、完璧な美人としてキム・ヒソンを選んだ。 キム・ヒソンはPDと写真作家、カメラマン、スポーツ記者はもちろん、同僚の芸能人まで選んだ実物美人1位だ。5個の集団から1位と言う認定を貰った女優はこれまでキム・ヒソンが唯一だ。 この当時、キム・ヒソンの美貌と人気に取って代われる女優はまだ出ていなかった。一時、ハン・イェスルが「ポストキム・ヒソン」として注目を受けたが、十分ではなかったという判定を受け、適任者として受け入れられていたキム・テヒもワントップでドラマを引き連れていく能力を検証されずにいる。キム・ヒソンの名前3文字で作った芸能番組が2年連続編成されるほどだったのだから、当時のキム・ヒソンに追いつくためには、並大抵の人気では不可能な事だった。 冷めることを知らないようだったキム・ヒソンの熱気は、世紀が変わって冷たく冷却する。彼女が出演を断った作品は、ソン・ヘギョが引き受けて大ヒットを打った一方で、キム・ヒソンは作品ごとに失敗を重ねた。代表的な作品が『秋の童話』、『守護天使』、『オールイン』などだ。キム・ヒソンが交渉を受けたが拒絶された『ごめん、愛してる』もイム・スジョンに渡った後、ヒットを打った。チャン・ナラが人気を博した『明朗少女成功記』のチャ・ヤンスン役もキム・ヒソンが最初にオファーを受けた作品だった。 人気が下火になった理由は、作品選択の失敗に加え、年下のアイドルスターとの相次ぐスキャンダル、演技力の不足、ヌード騒動などがある。 まず、ドラマを離れて出演した映画の作品では演技力が不足しているという議論が生まれた。シン・ヒョンジュンと一緒に出演した『飛天舞』は、男女主演の演技力がすべてまな板の上にあがった。キム・ヒソン自らが認めるほど、見ていられない演技だった。これはドラマで彼女が人気を得た作品がほとんど「若々しく、少しおっちょこちょいでも善良な女性」というキャラクターだったものが、出演した映画では、家父長社会の女性像であったことも、演技力不足と非難に苦しめられた理由だったのかもしれない。 2000年7月、写真家チョ・セヒョンとヌード写真集をめぐり、告訴騒動が起きて波紋が広がった。考えてみれば誤解から始まったハプニングだったが、インターネットにキム・ヒソンのヌードという偽りの写真が広まりながら、キム・ヒソンのイメージに決定的な打撃を与えられる。ほぼ2年間にわたる法廷攻防の末に、キム・ヒソンと写真家、出版社の代表などがすべて嫌疑なしで終結されたこの事件は、作家とキム・ヒソンの間でヌードの程度に対する誤解が起因していた。 アフリカに行って撮影したヌード写真集は、完全ヌードではあるが、大自然の一部として女性の姿を写した写真だった。全体スケッチブックサイズに自然が写っている場合、キム・ヒソンのヌードは、親指サイズだった。一説には、ヌード写真集を見た判事・検事もたくさん期待していたが、失望をしたという裏話だ。 年下のアイドルとのスキャンダルで最も賑やかだったのは、神話のエリックとの熱愛だ。噂ではなく事実として明らかになったが、新聞に特筆大書され、母親が結婚に反対していると公に宣言したため、二人の関係は終わった。 2012年8月SBSドラマ『シンイ』で復帰をしたが、残念ながら、他のドラマに視聴率でひどく押された。演技力の是非が起きたわけではないので、これからの活躍が期待される。
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- Lim, Chul
- 入力 2014-11-19 15:00:00
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