Q.韓国の農村で青色やオレンジ色の屋根の家が多い理由はなんですか?

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A. 老人はどうにもとんでもない夢を見ているようだった。屋根の改良事業がそもそもの過ちだった。
「家ごとにすべてトタンか瓦にするそうだ」
窮屈な小屋の一部屋に寝どころを作った。
「よいしょ、よいしょ」
どこからか、夜に仕事をする男たちの合唱音が響いた。
「誰もが家を改築しようと夜も寝ずに大騒ぎだ」

1977年に発表された李清俊(イ・チョンジュン)の『目線』(邦題仮)という小説の一節です。この時期、セマウル運動により農村では家を修理する忙しい日々が続きました。セマウル運動とは、ユネスコの世界記憶遺産にも登録された韓国の農村運動です。

朴正熙(パク・チョンヒ)大統領がセマウルの歌を作詞作曲するほど深い関心を持って1971年から政府主導で展開した運動ですが、中核の事業の一つが住宅の改良でした。丁度、雙龍洋灰などのセメントメーカーの在庫が処理できないほど溜まっており、政府がこれを買い取って村ごとに600袋ずつ分けたといいます。

このように補給されたセメントで村の入り口の道路も舗装して、ブロックを作って家を建ててはスレートやブリキ、瓦で屋根を作りました。その結果、当時の農村に並んでいたわらぶきの家はほとんど消えました。

田舎の家の屋根の色はこの時決定されたといっても過言ではありません。藁や葦が屋根を覆っていた草家は色を付けることが不可能で、歳月が過ぎればくすんでしましますが、スレートとトタンで屋根を作り、塗料を塗るとそれなりに明るい雰囲気を演出することができます。

瓦屋根の家もおしゃれにしようと黒瓦の代わりにオレンジや青い瓦を使ったりしましたが、代々伝わる伝統的な家屋にはこのような瓦を使いませんでした。

今は農村でもデザインに気を使った住宅が結構増えていますが、雨が漏れないだけでもありがたかった当時には、できるだけ安い材料を選ぶほかない状況でした。業者から見ても、複数の色の製品を備えずに、わずかな色で製品を作るほうが生産費を減らすことができたはずです。このように農村住宅の屋根の色が決定されてしまったのです。

青と​​オレンジ色の屋根が田舎を覆った理由は、このように簡単です。これは今も同じです。空家の田舎の家を買って直して住む場合、壁も修復しなくてはいけませんが、最も緊急の部分は屋根です。

古い家の屋根がスレートで作られていたとしたら、その屋根から飛び散るアスベストは、健康に致命的な影響を与えるため、すぐに交換する必要のある対象です。さびたトタン屋根も同じです。

田舎の家の屋根の材料の中で最もよく使われているのが、スレートとカラー鋼板です。寿命が瓦よりも長いうえに工事も簡単​​だからです。家の修理に使うお金が不足している状況では選択できる余地はあまりありません。色を選ぶなんてことはとてもぜいたくなことで、資金が許容する範囲で選ぶことになるため、青やオレンジ色を選択するしかありません。

おそらく金銭的に余裕がある人が農村に来て静かな生活を楽しむなら絶対選ばない、お洒落ではない色かもしれませんが、周辺の景色と調和をなすのであれば、それなりに親近感もわきます。複数のメディアでインテリアが素晴らしいと紹介された江原道高城の五友家の屋根も青色です。

なお、スレートは農村部の住宅改良に欠かせない必須材料でした。わらぶき屋根の多くはスレートに変わり、KCCなどのスレートを作る会社は大金を稼ぎました。そんなスレートが、今は悩みの種に変わった状態です。スレートに含まれるアスベストが発癌物質だと判定され、農村のスレート屋根はモンスターに急変しました。

住宅だけでなく、畜舎と倉庫を建てるときにもスレートを使用したため、農村のあちこちにスレートが広がっています。農村の近代化の象徴だったスレートは、農民だけの問題ではありません。スレート屋根から流れた雨水が田畑にアスベストを乗せて運ぶので、その土で育てられた農産物を食べる、都市民たちにも影響を与えます。

これが、築30年以上の農漁村のスレート建築物30万戸以上を撤去しようとする最大の理由ではありますが、スレート屋根の下で暮らしているのは貧しい一人暮らしの高齢者がほとんどであるため、撤去速度は遅く、進んでいません。

☞ スレート(Slate):セメントとアスベストを水で溶い作られた薄い板。屋根を覆ったり、壁を作るために使用される建築材料。

  • < 田舎の家:屋根を修理する前 >


  • < 田舎の家:屋根を修理した後(どうでしょうか、よくわかりませんが雨水が漏れることはなさそうですね) >

  • Lim, Chul
  • 入力 2015-02-25 09:00:00

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