Q.韓国の秋夕はどのような意味を持つ日ですか?高速道路が駐車場になるって本当ですか?

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A. 故郷。祖先の魂が宿っていて、子供の頃に友と走り回って遊んだところ。

秋夕(チュソク)は、故郷を訪れる日です。無礼なやつだと言われたくなければ、秋夕には忙しくても故郷に帰らなくてはいけません。少なくとも昔はそうでした。はるか昔には農耕社会だったので、みんなそこに住んでいたから、秋夕にはただただ家にいる日でした。

この祝日のたびに行われる民族大移動は、産業化が起きて農村の娘たちが工場に就職したり、お金を稼ぐためにソウルや釜山などの大都市に出稼ぎに出てから生じた現象です。故郷に向かう車のせいで高速道路は駐車場になってしまいます。普段は4~5時間かかるソウルから釜山への道も10時間がはるかに超えます。

それでも今は情況がはるかに良くなった方です。韓国の高速道路が京釜高速道路と湖南高速道路の2つしかなかった1990年代初頭には18~19時間もかかったのです。テレビ放送では車でぎっしり埋まった高速道路を生中継したりしていましたが、見ごたえがありました。

1970年代のソウル駅の風景を見ると胸がときめきます。片手に親族へのプレゼントを持ち、片手に子供の手を握った女性たちの姿が懐かしさを誘います。母の手を逃さないようにぎゅっと握った子供は、おばあちゃんに会う喜びで顔が輝いています。

誰もがそうだとしたら、どれだけいいでしょうか。秋夕は富のある人とない人、故郷を訪れる人と故郷を忘れてしまった人、そして行きたくても行くことができない故郷を持つ人の差が克明に分かれる日です。北朝鮮から南に降りてきた失郷民、生まれ育った故郷に辛い記憶しかない人、行きたくてもチケット一枚買うお金がない人は、寂しさが一層深まる日でもあります。

ある家にはプレゼントが沢山入ってくるのに、お肉の入ったスープもなく過ごす疎外階層もあります。故郷の家で笑いの花を咲かせる兄弟たちもいますが、暮らしの水準を比較したり、口にすることもできないような事件が起きたりもします。実家に住んでいる長男の嫁はソウルで成功した義弟が買ってくるプレゼントが気にはなりながらも、その嫁の顔が浮かぶと体がプルプル震えます。今回の秋夕には名節(旧正月と秋夕)症候群を患う人が出てこないといいですが。

秋夕の料理の準備は家族全員が楽しく参加して、今は貧しく飢えた時代でもないのだから、秋夕も平日と同じようなメニューにするべきです。主婦たちは秋夕の料理を作るために苦労します。弟は横になってTVを見ているのに、自分だけこき使う母親のせいで女の子たちもイライラします。

秋夕は伝統を受け継いできたものだと言いますが、一部の地方では秋夕の料理は男性が準備し、栗を剥くなどの大変なことも男性が行うことが伝統だそうです。このような良い伝統だけを継続し、名節症候群を引き起こすような悪いことは忘れてしまってほしいです。

秋夕は韓国でのみ使う漢字です。中国では仲秋節という言葉を使います。新羅3代の儒理王の時に始まったという記録がありますので、2000年にもなります。

中国は韓国と同様に旧暦の8月15日が仲秋節。日本の西暦の8月15日にあるお盆と似ています。西洋の感謝祭の由来と性質は同じです。

韓国の秋夕を象徴する食べ物はソンピョンです。新米でこねて小豆、大豆、栗、ナツメ、ゴマなどを中に入れてアサリのような貝殻の形にして、松の葉を敷いて蒸した餅です。

名節症候群に苦しむ人は意外にも多くいます。受験生たちは、お祭りの雰囲気なのに遊ばず勉強をしなければなりません。だからといって勉強に集中することもできません。職場から追い出されたり、職があってもずっと下っ端の人は故郷に行って成功した友人、金持ちになった兄弟と比較されると思うと憂鬱になります。年を取った未婚の男女は「いつ結婚するのか?」という質問に顔を上げることができません。

帰郷時間が最も長かった史上最悪の秋夕は1993年です。大田エキスポが開催された期間と重なり、人々が高速道路に車を止めておいて、車外に出て遊んだほどです。1996年の秋夕には武装共産軍が江原道に浸透したため、山岳地帯への出入りが統制され、検問が強化されたため、韓国の国旗を前面に出してお墓参りを行く珍しい風景が繰り広げられました。

最高の秋夕は1990年。国軍の日(10月1日)、開天節(10月3日)、ハングルの日(10月9日)の連休が重なり、まさに黄金連休になりました。働いた日数が少ないのに給料を与えなければならない事業主が「休日があまりにも多い」と文句を言ったため国軍の日とハングルの日が祝日から除外されるきっかけとなりました。以後ハングル団体の反発で2013年から「ハングルの日」は、再度祝日に指定されました。
  • Lim, Chul
  • 入力 2014-09-05 10:00:00

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