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デパート「大当りおやつ」シンドローム

ミルクパンモンシュシュ月4億・ソフトリー月1億5000万ウォン/不況に高価な外食の代わりに素朴な間食を求める客足拡散 

  • 土曜日だった去る8日午後5時頃。ソウル市瑞草区蚕院の商店街で働くキム・ユギョンさん(仮名・31)は、仕事が終わると急いで新世界デパート江南店に足を運んだ。走って歩いてを繰り返し、デパートの地下1階食品館に到着したキムさんの気持ちはより一層あわただしくなる。「家で家族がマンドゥを待っているんですよ。これを今日は買わないと、たいへんな騒ぎになるんですよ。ところで、あんまりに行列が長すぎて品切れになるかと心配になって、早く歩くんです。このマンドゥがなぜか...(笑)」。キムさんは約25分待った末にカメゴルソンワンマンドゥ3人分を持って、デパートをゆっくりと出た。

    去る7日午前11時30分、現代百貨店狎鴎亭本店。近くのオフィスで働くカン・ジュンテクさん(仮名・29)と会社の同僚ユン・ジミンさん(仮名・27)はこのデパートの地下1階食品館にあるパン屋「モンシュシュ」でパンを買うために列をつくった。カンさんの言うことがおもしろい。「会社の従業員同士があみだくじをやったんですが、並ぶ担当として私たち二人が当たりました。モンシュシュは午後1時や2時頃にはぜんぶ売れくので、昼食前にさきに並んで買っておいて、昼食終わってから社員といっしょに食べようと」。

    デパートの食品館のいわゆる「大当りおやつ」ブームが吹き荒れた。少なくとも20分、長ければ1時間以上列に並んでこそ味わえる大当たりおやつがデパートのあちこちを占領した。行が長いと他の買い物客の好奇心を刺激し、彼らも一緒に長蛇の列に合流する珍現象が起こっている。

    消費が減ってデパートは苦しいとは言うが、食品館だけは完全に別世界だ。

    食品業界のある関係者は11日、このような現象と関連して「不況の余波で外食を自制する雰囲気が拡散しつつ、素朴でありながら個性あふれるおやつを家族や職場の同僚たちと一緒に、家や会社で楽しむ文化が急速に定着するようだ"と語った。

    実際、今年に入って外食業界の雰囲気は惨憺たるものだ。うまく行っいっていたあるファミリーレストランの売上は今年1月、前年対比で20%近く減少した。他のファミリーレストランも事情は似ている。

    一方、デパートの食品館の片隅に位置する小さなお菓子屋の雰囲気は正反対だ。北海道の新鮮な牛乳で作ったという「ミルククリームパン」モンシュシュは、新世界江南店だけで月の売上が4億ウォンを超えた。現代百貨店狎鴎亭本店では月に3億5000万ウォンの売上を上げる。まさに超大当たりだ。モンシュシュの代表商品である堂島ロールは1個あたり1万8000ウォン。

    このパンは現代百貨店狎鴎亭店や新世界江南店で午後1~2時前に「完売」になるほど、爆発的人気を謳歌している。堂島ロールを買うために20~30分待つのは基本で、週末には1時間近く並ぶことも一度や二度ではない。このような事情から、モンシュシュの一部店舗では今週から販売量を大幅に増やし、午後5~6時にも購入できるように方針を変えた。

    クロケット人気もたいしたものだ。現代百貨店狎鴎亭店や貿易センター店・中洞店・木洞店に入店した京城コロッケは、店舗ごとの月平均売上高が5000万ウォンに達する。新世界江南店の和風コロッケ「池袋」は一日平均400人以上の客が殺到するほど絶大な人気を誇っている。

    ワンマンドゥチプも超好況だ。南大門市場で人気が高かったガメゴルソンワンマンドゥを新世界江南店で買うためには、週末基準で20~30分は待たなければならない。1つあたり1000ウォンの素朴な価格も魅力だが、ワンマンドゥであるにもかかわらず、皮が薄くて中身が一杯つまっているのが人気の原動力だ。

    ソフトリーも欠かせない。ポールバセットやゴディバとともに江南の街路樹キルのソフトクリームブームの主役であるソフトリーは、デパートの入店以来、その人気はさらに上昇している。現代百貨店狎鴎亭店のみで月の売上が1億5000万ウォンに達する。ロッテと新世界・現代デパートの両方に入店したソフトリーは、基本的に10~20分ほど並ぶと味わうことができる。毎日乳業のサンハ牧場で作られた有機牛乳で作るアイスクリームの味が、より一層甘くて柔らかいというのが強みだ。特にミルクアイスクリームに野生の蜜蜂の巣蜜をのせたハニーチップトッピング(4800ウォン)の人気が高い。

    新世界百貨店の関係者は、「ユニークなトッピングと味・真心・ストーリーなどが加味された商品が人気を集めている」と語った。
  • 毎日経済_ナム・ギヒョン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2014-03-11 17:05:54