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韓・広告会社イノーション社…2倍の高成長

海外広告の営業好調 

    • イノーションの海外売上げ推移


    現代自動車系列の広告代理店であるイノーションワールドワイド(INNOCEAN WORLDWIDE)は積極的な買収・合併(M&A)とコラボレーション戦略を前面に出して、国外で高速成長を続けている。最近の外国企業の買収や他分野の国内企業との株式交換などを通じて、独自の制作能力までを育てて成長を続けていくという目標だ。

    イノーションは低成長局面に入った国内市場から世界市場に目を向けて、4年めで外国子会社の売上げ総利益(売上高から売上原価を差し引いた金額)を2倍に増やした。 2014年は国内売上げ総利益が国外よりも多かったが2015年から逆転し、その後は国内実績が足踏みをして外国子会社は急激に規模を大きくした。

    イノーションの高速成長は、現地子会社の設立などの積極的な市場開拓にM&Aを通じたシナジー効果が一緒に作用した結果だ。 2015年8月に米国に設立した現地合弁会社である「キャンバスワールドワイド」をはじめとし、2018年には米国の広告会社である「デビッド&ゴリアテ(D&G)」を793億ウォンで買収し、今月には豪州のデジタルマーケティング会社である「ウェルカムグループ」を1836億ウォンで抱えることを決定したからだ。

    特に最近のウェルカムグループの買収決定は外観の成長だけでなく、イノーションが展開している戦略的な「外国子会社間のシナジー効果」を狙った決定だというのが広告業界の評価だ。国内1位の広告会社であるサムスン系列の第一企画などと異なり、コンテンツの独自制作能力が不足していた弱点を自社スタジオと専門家を保有するウェルカムの買収で補完したというものだ。

    イノーションによるとウェルカムは、マレーシアに独自のコンテンツを制作できるスタジオを保有している。またルイヴィトンやロレアル、テスコなど、大型顧客のデジタルコンテンツ制作の経験を持つ専門家集団だ。これまで米国などの主要海外市場ではほとんど外注に出していたデジタル広告を、将来は新興国に確保したスタジオで安価に高品質で消化できるようになった。

    イノーションはウェルカムのコンテンツ制作能力に大きな期待をかけているようすだ。外国企業の買収を通じたコラボレーション効果を既に経験したからだ。昨年に買収したD&Gは米国である大型広告主を迎え入れるときに、イノーションの現地合弁会社であるキャンバスワールドワイドとの協業で競争入札に成功した。

    イノーションは最近、株式を対等交換したロッテカルチャーワークスとのコラボレーションもまた、コンテンツ力の強化効果として現れる見込みだ。去る5月、イノーションの大株主である鄭聖伊(チョン・ソンイ)顧問は株式10.3%をロッテカルチャーワークスと交換した。

    業界ではイノーションは今後、着実に海外企業とさらなるM&Aを検討するものと予想している。ライバルである第一企画がこの10年間、年平均1回以上の外国企業の買収を行い、量・質的成長に成功したからだ。イノーションの集中的な海外成長は今年も続くものと予想される。今年の上半期、イノーション韓国本社の売上げ総利益は前年比で16%のマイナス成長率を見せた。一方、外国子会社は16%以上成長した。またウェルカム買収はイノーション全体の売上げ総利益を約18%増加させると予想される。

    証券会社のアナリストは、「ウェルカム買収で確保したデジタルコンテンツの力量と外国拠点効果は、来年の実績に反映されるだろう」とし、「非系列の広告全体の割合も20%から30%以上に増えて肯定的な影響を与えると予想される」と語った。
  • 毎日経済_イム・ヒョンジュン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2019-08-23 18:19:35