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もっと! コリア (Motto! KOREA)
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  • Q.
    韓国ではフィットネスクラブをヘルス場と呼ぶのですか?
  • A.
    韓国でヘルス場の歴史をさかのぼると「肉体美道場」に至ります。女性が侵入できない男たちの領域でした。

    肉体美道場は健康を守るというよりは、ムキムキした体を作るために獣のような男たちが訪れる場所でした。道場という名がついた理由は、ボディビルダー養成所の役割をするところだったからです。

    このような肉体美道場がヘルス場、またはヘルスクラブという名前に変わったのはエアロビクスの風が吹いたからです。ヘルス場よりは、ヘルスクラブと名のついたところは概ね会員権の価格や月会費が高い方でした。

    ヘルス場と呼ばれるところの中には市民の福祉のための公共機関もあり、無料で利用するところもありますが、むやみに利用しては困ってしまう可能性があります。なぜならシャワー施設のないところもあるからです。熱心に運動をして汗まみれになったのに、その汗を流すところがないなんてことになります。

    80年代後半以降、ある米国出身の英語講師がヘルスクラブは米国では使わないコングリッシュだ(韓国で作られた英語)と指摘した後からは、フィットネスクラブ、Gymが一緒に混用されています。

    日本では、男性客に女性従業員がいろいろなサービスをしてくれるところをファッションヘルス、またはこれを略してヘルスというそうですね。以前、テレビのバラエティ番組に出演していた日本人女性のパネラーが「韓国に初めて来たとき、通りごとにヘルスクラブという看板が大きくかかっているのを見てショックを受けた」と言ったこともあります。

    日本に行った韓国人が運動をしようと「ヘルスクラブはどこにあるのか」と尋ねたら、変態や性倒錯者として扱われるでしょう。

    厳密に言うと、最近韓国で主流になったフィットネスクラブ(Fitness Club)という言葉も英語圏ではほとんど使いません。英語圏の国では、Gymnasiumを減らしたGymという用語をたくさん使いますが、Gymnasiumがドイツでは中等学校を意味する言葉だと言うので世界的に通用すると見るのは難しいですね。

    余談ですが、米国でヘルスクラブを探していたところ、アメリカ人が「What? What?!」と叫んで背を向けたという逸話も伝わっています。彼には韓国人が言うヘルスクラブが「Hell's Club」(地獄のクラブ)に聞こえたわけですね。

    フィットネスクラブの様々な器具のことをヘルスとは呼びません。通称してトレーニング器具と呼ぶこともありますが、ランニングマシーン、サイクル、バーベルなど、使用する設備や機器の名前を使用する方です。

    地方自治団体が運営するスポーツセンターにも団体講習をするヘルス場がありますが、人数制限をする場合が多く、ゴールデンタイムに入るためには日韓のサッカー試合に劣らないクリック戦争が起こるそうです。

    どの国であれ、ヘルス場は登録だけして利用はほとんどしていない会員が収益を上げてくれるものです。このために住宅街にあるヘルス場では、3か月以上の長期登録をする会員には破格の割引価格を提示したりしますが、ほとんどがせいぜい半月ほどだけ運動をして出てこなくなるため、割引幅がいくら大きくてもヘルス場の店主にはただでお金を儲けられることになるのでしょう。

    ヘルス場で他人に迷惑をかける人
    ・タッチャー(Toucher) - 運動を教えてあげるという言い訳で老若男女を問わず、他人の体を触る人
    ・ワリアー(Warrior) - 重い運動器具を持って武術示範を見せる人
    ・おせっかい - 横で運動をする人に、「そうするのではなく、こんな風…」と運動をしたい気持ちをそぐ人
    ・眠る人 - 運動器具の上で長い間ぼんやりしていたり、寝ている人。特に運動器具があまり多くない小型ジムでは非常に迷惑だ
    ・ホークアイ(hawk eye)- 隣の人が運動する様子を凝視する人。特に運動が上手ではなく、体つきや顔がよくもないのに見つめられると気まずい
    ・気合を入れる - 運動をしながら気合を入れ続ける人。たまには非常に曖昧なうなり声も混じって出て、聞いていると苦しくなる