西洋人たちが韓国の同性愛を見る視点は複雑だろう。ただし、ゲイに対する社会的嫌悪に対しては否定的だ。

最大のゲイ専門の観光ガイドは韓国の状況を「現地の同性愛者は、法律上の保護どころか、近い将来に社会的に認められることも難しいものと見られる」と評価する。しかし、韓国で同性同士が物理的に平気で接触するのを見ると驚く。

最近の若い男性が好んで着る細いパンツなど、スリムなファッションが、西洋ではゲイの服と認識されているうえ、親しい友人同士で肩を組んでたり、手をつないで歩くのが西洋人の目には、ゲイのように見えたりするようだ。

韓国では男性の同性愛者をゲイ、女性の同性愛者はレズビアンと呼ぶ。西洋では、男性であれ、女性であれ、すべてがゲイ、またはクィアと称するのとちょっと違う。このような説明を並べるのは、ゲイやレズビアンに対する視線が少し異なることを書こうとしているからだ。

女性の中でもレズビアンを嫌う人がいるとはいえ、男性がゲイに対するのと比べると、寛大な方だ。

これは、女性の高等学校ならではの雰囲気のために現れる現象だが、女子校では男性中心の社会で成功した先輩に憧れる文化がある。このような憧れが同性愛につながる場合まれだが、レズビアンに対する拒否感を減らすのには一役買う。

女性がゲイを眺める視点は大体において無関心だ。女性に興味がない人たちであるだけに、女性が興味を持つわけがないのである。特異なケースではあるが、ゲイに対する幻想を持つ女性もいる。西洋ドラマに出てくる親切でハンサムなゲイの男性の友人のイメージ、男性にしては感受性が豊かなゲイ、数時間ショッピングをして、料理を楽しみ、カフェでコーヒーを飲みながら何時間もおしゃべりをするゲイの幻想だ。

自分に恋愛感情を持たないゲイと友達になりたい女性もいる。

レズビアンに対しては男性も反感が少ない。しかし、だからといってレズビアンに対して好意的な感情を持っていると誤解してはいけない。各種ポルノの影響か、レズビアンを「わいせつだ」とか「男を知らず、女性と付き合う」と考える男性が多い。男性と全く付き合わないレズビアンに対しては「男と付き合ったこともないのに、どうやって自分がレズビアンであることを知ったのか」と問い直すこともある。

ボーイッシュなスタイルが好きなレズビアンを見て男になりたいと誤解する男性もいる。男になりたい場合はレズビアンではなく、トランスジェンダーだ。これをまともに区分できないのだろう。実際、ゲイとレズビアン、トランスジェンダーなどの性少数者の性的指向に関する誤解は一つや二つではない。

男性がゲイに持つ嫌悪と恐怖は、女性に比べてかなり深刻なものだ。インターネットにはゲイを嫌悪する文章でいっぱいだ。ハンサムな男性を見ると、息を切らしながら欲情を感じるであるとか、旅行をしていて、一緒の部屋になった嫌いな人を襲うという内容がたくさんある。

さらに、ゲイにやられると自分もゲイになるという恐れも持っている。レズビアンに襲われると快楽のために自分も同性愛者になるかもしれないと感じる女性がほとんどいないこととは非常に対照的だ。ゲイは女性的であり、恥ずかしがり屋で「女性のような男性」だとからかったりもする。

同性愛に反対する人々が掲げる理由

1. 同性愛は自然の摂理に反する。
2. 同性愛は十戒に逆らうことだ。
3. 聖書が同性愛を禁じている。
4. 同性愛は男女結合の神聖な価値を毀損する。
5. 同性愛を許せば、同性愛者が増える。
6. 同性愛を許せば、出生率が低くなる。
7. 同性愛を許すと、小児性愛や、近親相姦などの異常な性的指向も容認される可能性が高い。
8. 同性愛は治療することができる。
9. 私はとにかく同性愛が嫌いだ。変態のような同性愛を排斥してこそ社会が平穏になる。
10. 北朝鮮の主張を支持するひとの中に同性愛者が多い。

このような主張が果たして正しいのか、各自が判断してほしい。