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Q.韓国で、子連れの女性を虫(蟲)と呼ぶことになった代表的な事例を教えてください。
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A.いつだったか、こんな質問がインターネットに上がってきたことがあります。
「銭湯の女湯には何歳の男の子まで入場が可能ですか」
韓国での正解は5歳です。ところが、どう見ても小学生ほどの子どもを連れてくるお母さんたちもいるんです。図体もそれなりに大きい子どもが女湯を歩き回りながら笑っていたとしたら、一緒に入浴する客は気持ちがよくないことでしょう。
女湯に来た男の子たちがじっとしているわけがありません。好奇心が発動すれば、がまんできません。大声で母親に自分と周りの女性の身体的な特徴の違いについて尋ね、周りを当惑させたりもします。子どもが大きな胸を凝視したり、触ろうとするなら、いくら子どもでもセクハラと違いませんが、子どもの母親が子供を制裁しようとすらしない場合、子どもよりも母親のほうが失礼だと考えることでしょう。
このような母親の中には、お風呂からあがった後、子どもがきれいになったと写真まで撮る人もいるといいますから、写真の中に服を着替えている他の女性が入り込みでもしたら、これは、容認しがたいというものです。
それでもここまでは、まだ我慢できます。一人の人生を台無しにしてしまったケースもあります。そのような事件のうちのひとつをご紹介します。MBCの『PD手帳』で紹介された「チェソンダン妊婦事件」です。
事件の内容は簡単です。忠南天安市のチェソンダンというフランチャイズレストランに行った6カ月の妊婦が女性従業員と言い争いになり、最終的には腹を蹴られ、病院で検査を受けた結果、子どもに問題が生じた可能性があるとの診断を受けたそうです。
この記事が2012年2月、170万人の会員を誇るネイバーの「マムスホリック」というカフェに投稿されたため、その後の波紋は手に負えないほど大きくなりました。特に被害者が妊娠中の女性という特性が母親たちの怒りを焚き付けました。
驚いた加盟店の本社は、その店舗を廃業措置すると明らかにして、次の日、代表取締役が直接天安まで出向き、被害者だという女性に謝罪して、すべての責任を負うという約束もしたそうです。
しかし、一度火がついた母親たちの怒りをなだめることは困難でした。ダウムアゴラ(ポータルサイトダウムが運営する意見投稿掲示板)では、チェソンダンに対する不買運動も起こり、妊娠中の女性の主張が正しいと主張する目撃者も現れました。目撃者の主張では、妊娠中の女性が「止めてください」とお願いまでしたのに、そこの店主は傍観するだけで、妊婦がずっと足で蹴られていたのに店主は女性従業員の背中を撫でて慰めたりもしたと言うのです。
ここまでを見ると、妊娠中の女性を蹴ったという従業員や飲食店の店主が人間ですらないと考えることでしょう。しかし、数日後、事件は大どんでん返しとなります。
チェソンダンの本社側で目撃者を対象にした確認と防犯カメラを確認した結果、先に暴言を浴びせるなど、言いがかりをつけたのは妊婦の方であり、ご飯を食べた後に罵り言葉をはきながらお金も払わないで出て行こうとしたため、従業員が怒りを抑えることができず、手で押したという内容でした。冬場であるため、厚手のコートを着ていて、妊婦だとは気づかなかったという説明でした。
お腹を蹴られて、髪をつかまれた方も従業員だったと、その客の靴跡が残るエプロンを証拠として出したりしました。店主も積極的に止めに入り、倒れた客を起こしたというのがチェソンダンの説明でした。このような主張は、警察の捜査でも確認され、従業員が妊婦の腹を蹴ったという内容は偽りと確認されました。
その後、警察は双方の過失として処理し、妊婦側は自分の過ちを100%認めはしなかったものの、従業員の処罰を望んでいないと引き下がる態度を見せたそうですが、当事者間の合意はなされなかったといいます。
このような内容が報道されると、今度は非難の矢が180度変わって妊婦に向かい、図々しいだとか、そうだと思っていた、などの書き込みがインターネットを埋め始めました。
加盟店の店主は急いで店を処分するために、2億8千万ウォンをかけて開いた店をたったの1億1千万ウォンで処分したと涙を見せました。
子どももいないのに、この事件がなぜマムチュンの代表的な事例として挙げられるのかというと、お腹のなかの子どもを人質にして自分の行動を合理化させる姿が、子どもを盾にして横暴に振舞う母親と違わないと見るからでしょう。幼い子どもに空き箱を持たせて、物乞いをさせる行為と違いがないということです。
- Lim, Chul | 入力 2015-11-13 17:25:04.493000000
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