まず、ガールズグループのMamamoo（ママム―）歌った『Girl Crush』という歌の歌詞から見て見ましょう。

目じりをより長く 鼻はもっと高く
化粧が濃くなるほどに大きくなる自信
ところで なぜ my boyfriend 目つきが怪しい
oh my god 今 私を疑ってるの？まさか

Hey you 君はギリギリだよ
葦のように私は行ったり来たりする
なんでまたクールになれないの
I just wanna be "awesome girl"

（Girl Crush）Cool！ Every day I do
（Go！Girl Crush）Red color lipstick 後ろ姿は apple hip
（Go！Girl Crush）Cash money 私も充分に稼いでる
（Go！Girl Crush）I love myself

私はしないよ駆け引き 私の気持ちに素直
他の女たちの悩みとはちょっと違う
I'm freakin 'naughty girl
他人の視線は意識しない
cause I love myself
少し寂しくても平気 私の考えでは
まるで君は愛情欠乏のよう

非常に自信満々に生きる女性の姿が描かれています。男性が振り回される姿が想像できますか。男性に振られて純正を踏みにじられたと地団駄を踏む過去の韓国女性の姿は塵ほどにもないですね。

このような堂々とした女性たちに韓国の女性が惹かれて行くようです。男性をからかう「メガリア」（男性嫌悪サイト）で活動する女性が増えて、女性を魅了して、女性に惹かれる女性が増えているのを見ると、韓国社会ではフェミニズムが大勢なのかもしれません。

女性を魅了する韓国芸能人とは誰でしょうか。この質問に対しては簡単に「誰がファム ファタール（femme fatale）のイメージを持っているのか」という問いが浮かんだりします。致命的な女性、暮らし、いや人生が根こそぎ崩れることを知りながらも、その魅力に引き寄せられるしかない女性。

このようなイメージを持つ韓国芸能人としては、まず映画『いかさま師~タチャ』で「私、梨大を出た女よ！」と地下世界のごろつきを自らの下に置こうとするマダム役を演じたキム・ヘス（金憓秀）が思い浮かびます。

彼女はかつて韓国の女優の中で巨乳の本座とされていたセクシースターでした。顔とスタイルもそうですが、ここにMBCの国際時事番組『W』の進行役を引き受けて、バラエティ感覚とともに知的なイメージも漂わせ、数多くの女性たちの心を奪いました。

どこか退廃的な美しさが溢れ、男を見下すような妙な微笑みを作るイメージはチョン・ジヒョン（全智賢）も持ってます。2001年、韓国だけでなく、東アジアを席巻した映画『猟奇的な彼女』のイメージを本人自らが持っているようでもあります。

そんなおかげで、結婚をして子どもを妊娠しても、まだ広告界で最高のCMスターの一人として扱われているようです。

実際に、広告界では女性ファンの多いスターを好む傾向があります。最近では男性も支出が増えましたが、デパートやオンラインショッピングモールのターゲットはまだ女性です。

アイドルグループを運営するプロダクションもこの点を知っているため、ガールズグループも女性ファンを魅了しようという戦略を持って登場します。このような傾向は、韓国最大の芸能企画会社のSMエンターテイメントで顕著です。

SMエンターテイメント所属のガールズグループ、韓国No.1の少女時代をはじめ、f（x）、2014年にデビューした5人組Red Velvetまで、ヨドク（女性のオタク）が多いことで有名です。Red Velvetはファン層の90％が女性という言葉まで聞こえるほどです。

SMのガールズグループのメンバーのうち、特に女性の心を捉える歌手としては、f（x）のクリスタル（本名：鄭秀晶）を挙げることができます。今はSMと縁が切れた少女時代の元メンバーである姉のジェシカ（鄭秀姸）と一緒にヨドク大統領と呼ばれていました。

女心をつかむタイプもいろいろですが、やはり男性に対して堂々としていて、自分の人生を楽しむ「強い姉貴」のイメージが代表的です。

先に紹介したキム・ヘスや元祖妖精と呼ばれたイ・ヒョリ、2NE1のCL、Mnet「アンプリティ・ラップスター」の女性ラッパーたちがこの路線にいる芸能人です。ここに、デビュー初めから女戦士コンセプトを見せてくれた4Minuteを抜いて置くことはできません。4Minuteが最近に発表した『Crazy』は、まさにヨドクを狂わせたという話が聞こえます。

だからといって強い印象がガールクラッシュのすべてではありません。女性が見てもセクシーな魅力を持っているとしたら、男性だけでなく、女性もすっかり魅了されてしまいます。

セクシーさで女性をひきつける代表的な例を挙げろと言うなら、布きれ一枚だけを身に着けてもファッショニスタになるという「モデルドル」9musesを挙げるべきでしょう。身長が170センチを超えるスーパーモデル出身が多いうえ、デビュー舞台での衣装も体つきがそのままあらわれるガーターベルトでした。今では刺激的な露出をしていませんが、生まれつきの体型が違うため、セクシーさは相変わらずです。

ボーイッシュな女の子、中性的な魅力で女性の心を揺さぶる姿は、f（x）のエンバ から見つけることができます。

彼女はデビュー初めから短い髪に、スカートを拒否してパンツ姿で女性の関心を集めました。しばらく前に出演したMBC『本当の男』では疲れを知らない体力に強い精神力まで見せてくれて「GIエンバ 」というニックネームまで得ました。

だからといって強くたくましい、男性のような女性だけがガールクラッシュの対象になるのではありません。母性愛を刺激する、あまりにも可愛らしく守ってあげたい気持ちが自然に染み出る場合にもガールクラッシュが起きます。

このタイプを代表する芸能人にはApinkがいます。デビュー以来、5年が経ちましたが、Apinkはセクシーコンセプトでアピールしたことがまだ一度もありません。進取的なアルファガールのイメージはひとつも見られない、ちょっとからかうと泣き出してしまいそうな清純な少女たち、陳腐だという世間の視線を無色にするApinkを、男性だけではなく、お姉さんたちもかばってあげようとするようです。