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  • Q.
    ビタブリッドCの成功の秘訣はなんですか?
  • A.
    自然には体に良い物質がたくさんあります。しかし、良いと知っていながらも活用できていない場合もかなり多いです。

    ビタミンCもそのうちの一つです。もちろん食べることはできます。薬や飲み物として作られたビタミンCでなくても、果物だけを食べても、ビタミンCを吸収することができます。でも食べ物で摂取したり、服用したビタミンは、肌にはあまり役に立たないというのが悩みです。ビタミンCをいくらたくさん食べても、必要な程度以上になると体の外に排出され肌に伝わるビタミンは人間の体内で吸収されたビタミンのうち、わずか7%にしかならないそうです。

    ビタミンを直接肌に塗ることもできます。しかし、効果を出すことは難しいです。ビタミンCは水溶性だからお肌によく吸収されない上に、日光や空気にさらされると容易に酸化されて飛んで行ってしまいます。このようなビタミンCを肌に安定化させることが開発のポイントであるわけです。

    実際、ビタブリッドCに先立ち、様々な製品がビタミンCを安定化させたと宣伝して発売されたりもしました。いくつかの製品は、マイクロカプセル化されたビタミンで空気や光に対して安定化したと宣伝文句を出したりもしました。ビタミンCを安定化させた製品ということで言うとビタブリッドが初めてではないということです。

    安定化は、化学企業におけるライフラインといっても相違ありません。ビタミンCのほかに他の物質を一つ例に挙げてみましょう。非常に強い殺菌力と漂白力を持った二酸化塩素(ClO2)という物質があります。万能消毒水として使われそうなのに、反応が非常に速いうえに爆発の危険があり、日常生活で使用することはほとんど不可能でした。二酸化塩素を溶液にできれば家庭でも簡単に殺菌消毒剤として使用したり、食品や化粧品原料としても使用することができるだろうに、これがなかなか手強い難題でした。アジアに新型インフルエンザや家畜の伝染病が流行した当時、安定化された二酸化塩素水の開発に乗り出した企業が大勢いましたが、開発に成功した会社のニュースはまだ聞こえてきません。

    これを勘案すると、ビタミンCを安定化させる技術の開発は、意外に早く行われたわけです。ビタブリッドを開発した会社では、これを新物質として登録し特許を受けたといいます。ビタミンCに無機質を上塗りして層状構造を持つ新物質を作ったという主張です。

    この物質の開発の主役の一人、梨花女子大のチェ・ジンホ大学教授は、癌細胞を標的に癌細胞だけを殺し、残った薬剤は体の外に排出される抗がん剤を開発中だそうです。チェ教授チームは、がん細胞を追跡する物質として無機質を使用しました。有機物質は、すでに多国籍製薬会社が多くの特許を出して市場を先取りした状態ですので、新しい分野に飛び込んだわけですが、実験の結果、無機質の効果が良かったといいます。

    チェ教授のチームは、無機質の癌治療薬の開発に長く携わってきましたが、よく考えると、ビタミンC + 無機質は、このようながん治療薬の開発の付随成果であるのかもしれません。アメリカ製薬会社であるファイザー(Pfizer)社が狭心症の治療薬を開発していたところ、稀代の勃起不全治療薬バイアグラを開発したように。