『Cold Case』というアメリカドラマがあります。昔の未解決事件を解き明かす犯罪ドラマです。
アメリカの過去の歴史、例えば人種差別、マッカーシズム、フェミニズムの歴史が紹介され、ドラマに挿入されたOSTが一世を風靡した名曲です。

OSTはドラマの最後のシーンで流れます。切ない歌と共に被害者の生前の姿が幽霊のように登場して捜査官を眺めます。そして、恨みが晴れたように消えていきます。

『Cold Case』の捜査官は、幽霊の姿を何度も見て見慣れてしまったのでしょうか？
特に、幽霊をよく目撃する芸能人たちもいます。役者でありシンガーソングライターのチャン・ナラもその中の一人です。

チャン・ナラは、2003年の夏に地方行事に行こうとマネージャーと一緒に車を乗って行く途中で恐ろしい経験をしました。運転していたマネージャーが、車のボンネットにぶら下がった凄惨な男性の幽霊を目撃したのです。
マネージャーはとても驚いて悲鳴を上げました。
そして、チャン・ナラの言葉に全身の鳥肌が立ったと言います。
「あなたも見えるの？」



チャン・ナラは、ボンネットにぶら下がった幽霊を見ても何も言わなかったということですか？
実は、その前にもチャン・ナラは幽霊を目撃したことがあったそうです。
公共交通機関を頻繁に利用していたチャン・ナラがある日、バスに乗って手すりを握っている時でした。
隣の人と目がよく合ったのですが、その人がきょろきょろと見回しているので、一体どんな人なのか、その人を眺めていたそうです。そしたら、こう囁かれたそうです。
「私のことが見えるの？」

4人組のガールズグループ、T-ARAのボーカル、ジヨン（朴芝姸）も幽霊とよく対面する芸能人です。
ジヨンは、デビュー前から宿舎で痩せた体型のおじさん、おばさんを見ました。この幽霊は、ジヨンだけでなく、ソヨン（パク・ソヨン）も目撃した幽霊です。

幽霊が出る家にどうやって泊まりますか？宿舎を変更しました。ところが引越し先でもジヨンは、後から付いてくる大きな足があるような感じがしたそうです。他のメンバーに話すと、メンバーたちは、「幽霊があなたに、付いてきたんじゃない？」と言って驚かせました。

ジヨンの幽霊体験は、宿舎に限られたものではありません。映画『コ死〜2番目の話：教育実習』（以下、『コ死2』）の撮影現場でも幽霊と遭遇しました。
「数人の俳優だけが死ぬシーンを撮影していたところだったんですが、監督が『カット』と言ったのです。だから、みんな止まって監督を眺めていると『なぜ止まったのか？』と怒られました。
監督は「カット」と言わなかったと言いましたが、俳優たちは聞こえたと言ったので、モニターを確認してみたら実際に「カット」の声が聞こえたそうです。幽霊の声だったのでしょうか？映画『コ死2』は、それなりに成功を収めました。



映画やドラマの撮影、作曲などをしているうちに、幽霊と遭遇するとヒットする可能性が高くなるのでしょうか？「撮影現場に幽霊が現われれば、大ヒットする」という俗説まで流れているので、聞き流す話ではないようです。
700万人近い観客を集めた映画『コクソン（哭聲）』は、室内セットで撮影をしている時に幽霊騒動が起こったことがあります。撮影中に照明が揺れてNGが出ましたが、スチール作家が撮った写真に人のような物が照明器にぶら下がっているのが捉えられたのです。
『コクソン』を撮影した両水里（ヤンスリ）のセット場は、映画関係者の間では幽霊が出るという有名な場所でもあります。

幽霊のおかげでヒットした話と言えばユ・スンホ（兪承豪）が、7歳の時に主演を演じた映画『おばあちゃんの家』も欠かせません。映画撮影当時、ユ・スンホは山の中にある1階の宿所で寝て、夜明けに目が覚めました。窓越しに自分を眺めている幽霊を見たそうです。

『おばあちゃんの家』は誰もヒットを予想していなかった映画です。ユ・スンホがチョコパイを食べる場面が出てくるので、オリオンに協賛を頼みましたが、一言で断られたりもしました。しかし、映画は全ての予想を覆して全国で410万人の観客を集めました。

歌手キム・テウォン（金泰源）も幽霊に手助けされました。彼は1987年に復活の2集を作曲するために島に行った時、ある少女に出会いました。少女からインスピレーションを受けて作曲したアルバムがヒットしたのです。その曲が『最後のコンサート』です。
ありがたい気持ちで少女に挨拶するために再び島を訪れました。ところが少女は探す方法はありませんでした。その代わり、村人に驚くべき話を聞いたのです。
キム・テウォンが出会った少女は、島に住んだこともないし、実在する人物ではなかったのです。

バラエティで活動する歌手、ハハ （河洞勳）の経験は、聞いてる人も鳥肌が立つほどです。
MBCバラエティ番組『無限挑戦』の撮影を終えて家に行く途中、マネージャーがとても疲れていたので、ハハが直接ハンドルを握りました。そうして知らない道が出てたので、「ここは、どう行けばいいんだ？」と聞くと、マネージャーが「右側に、そこで曲がればいいよ」と道を教えてくれたのです。

教えてくれた通りに右に曲がろうとしたら、急に大型トラックが現れて、トラックを避けようとハンドルを急いで回し、幸いにも事故を避けることができました。その時、聞こえてきた声がハハを恐怖で震えさせました。
「あ…、惜しいな。殺せたのに」
驚いてマネジャーを見ると、そんな中でもマネージャーはぐっすり眠っていたということです。

「友達について江南（カンナム）に行く」（意味：友達のマネをする）と言われますが、ハハの友人の幽霊目撃談も、身を震えさせます。
ハハと友達が部屋でテレビを見ている最中に起きた出来事です。一緒にテレビを見ているのに、友人がテレビの代わりに壁から女性の幽霊が2人出てくるのを見たのです。しかも、女性の幽霊の一人と目まで合いました。
あまりにも恐ろしくて、幽霊に何かされるのではないかと怯えて見えてないふりをしているのに、目が合った女性の幽霊が、自分を指差しながら「あいつ、私と目が合ったわ」と言ったそうです。
すると、別の幽霊が「私たちが見えるはずないわ」と部屋をすっと抜け出そうとした瞬間、目が合った幽霊が徐々に近づいて来て、「本当？」と顔が近づけてきたそうです。
その瞬間、ハハの友達は？気絶しました。

不惑の年が過ぎても総合格闘技選手として活動するチュ・ソンフン（秋成勲、日本名：秋山成勲）は、大学時代に幽霊を見ました。買い物に出かけて、道を渡るために横断歩道の前に立って、反対側に立っている男の服装が怪しく見えたそうです。暑い夏の日に一人で長袖を着ているのが不思議で、心の中で「幽霊かな」と思いました。
しばらくしてから横断歩道を渡っていくと、男が密かに近寄ってきて囁いたそうです。
「どうして分かったんだ？」

もしかして、道の向かい側に長袖を着た人が見えませんか？

ハハと友達、この中で幽霊と目を合わせて気絶した人は？（筆者も知りません）

もしかして、テレビを見ていた部屋、その部屋に幽霊が住んでいるのでしょうか？

コメディアンのチョン・ヒョンドンも幽霊が出る部屋に入ったことがあります。2006年、地方の行事に行って泊まったホテルで忘れられない経験をしました。
行事を終えて、主催側で用意してくれたホテル11階で眠りにつきましたが、廊下でずっと足音が鳴って寝そびれてしまったのです。怒ったり気になったりして、「一体、夜中に誰が廊下を歩き回ってたんだ？」と尋ねました。
ホテルのスタッフの返事を聞いたチョン・ヒョンドンは驚きを禁じ得ませんでした。
11階には誰も泊まっていなかったため、チョンさんだけがいたということです。そして、言葉を失ってしまいました。
彼が泊まったホテルは、かつて大きな火事が起こった旅館を壊して、新しく建てた建物だったことを知って、胸を痛めました。