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ウェアラブル機器のフィットビット、上場初日に大ヒット

6兆ウォン…韓国人ベンチャー、ウェアラブルの巨人になる 

    • < フィットビットの企業概要 >

    18日午前9時30分、米ニューヨーク証券取引所のピット。アメリカ人の従業員10人余りの中でジェームズ・パク最高経営責任者(CEO、39歳)が明るく笑い、ニューヨーク証券取引所の開始を知らせるオープニングベルを鳴らした。ビデオゲームを楽しんでいた韓国人同胞、シリコンバレーのベンチャー起業家のジェームズ・パクCEOの夢が実現した瞬間だった。

    この日、パクCEOが2007年に創業した健康管理ウェアラブル機器メーカーのフィットビット(fitbit)は、投資家らに熱い関心を受けて成功裏にデビューを飾った。サンフランシスコに拠点を置くフィットビットの株価は、上場初日の公募価格(20ドル)比で48%急騰した、一株当たり29.68ドルで取引された。時価総額は60億4000万ドル(約6兆6000億ウォン)だ。

    7億3200万ドルに達する公募価格は、当初市場が予想していた水準よりも63%さらに大規模で、今年に入ってニューヨーク証券取引所株式公開(IPO)のうちで3番目に大きかった。それだけ投資家らが、フィットビットの成長可能性を高く評価したということだ。フィットビットの株式2000万株を保有しているパクCEOは、一日で6億ドル(約6620億ウォン)の資産家に急浮上した。

    サンフランシスコに拠点を置くフィットビットは、歩くときは心臓の脈拍数とカロリー消費量を、寝る時は睡眠時間と質を測定するウェアラブル機器を主力製品として製造している。

    3歳の時に米国に移民したパクCEOは、幼い時から好奇心と成就欲が強かった。勉強もよくやった。米国名門のハーバード大学コンピューター工学科に入学するほどの秀才だった。しかし、学業をすべて終えることはできなかった。創業の熱望がより大きかったためだ。ハーバード大学を中退後、モルガン・スタンレーのコンピュータプログラマーとして働いてキャリアを積んだパクCEOは、1999年に創業戦線に飛び込んだ。

    2005年から2年間、シーネットネットワークス(CNET Networks)で商品開発担当者として働いた彼は、2007年にウェアラブル機器の成長可能性を見て、エリック・フリードマン最高技術責任者(CTO)と共同でフィットビットを創業した。これは彼が3番目に起ち上げたベンチャー企業だった。最近になって、ようやくサムスンギャラクシーウォッチやアップルウォッチなどの、体に着用するウェアラブル機器が話題にあがるほど市場では大きな関心を得ているが、その時はウェアラブルは未知の領域だった。それほどに負担の大きい事業アイテムだったが、パクCEOは市場の成長可能性を看破してウェアラブル機器事業にオールインした。

    パクCEOはヘルスケア・ウェアラブル機器事業のアイデアは、いつも楽しんでいた任天堂のゲーム機「Wii」からヒントを得た。動作を認識するゲーム機「Wii」の動作感知センサーと健康管理を組み合わせた、ウェアラブル製品の生産可能性を垣間見たわけだ。

    ソフトウェアエンジニア出身のパクCEOは、ウェアラブルのハードウェアを作る過程で多くの試行錯誤を経た。数多くの失敗の中でも、ビジネスの成功に対する自信感のなかで、手首に巻く健康管理ウェアラブル機器「フィットビット」を誕生させた。ブレスレット形態のフィットビット・ウェアラブル機器は、歩数・心拍数・移動距離を測定してカロリー消費量を計算することはもちろん、就寝時の睡眠の質まで測定して健康管理に助けを与える。すべてのデータはスマートフォンと連動して、ファッション小物の機能も果たすようにデザインも洗練された。昨年1月に韓国市場にも進出し、国内でも簡単に接することができる。

    健康に対する関心が大きく高まり、売上げも急に増えている。 2012年に7600万ドルだった売上高は、2年めで10倍近い7億4500万ドルに急増した。この第1四半期にウェアラブル機器を3900万台出荷したフィットビットは、ナイキなどの世界的な企業を圧倒し、全世界のウェアラブル市場シェア1位(34.2%)の座を堅固に守っている。市場調査機関のNPDによると、米国のウェアラブル市場でフィットビットシェアは68%を超えた。
  • 毎日経済_ニューヨーク=パク・ボングォン特派員/ソウル=イ・ドクチュ記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2015-06-19 15:44:29