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[コラム] 今年の秋夕を過ぎても離婚件数が10%増えるだろうか?

    名節が過ぎると、離婚する夫婦が増えます。昨年のソルラル(旧元旦)が過ぎた後である3月の離婚届件数は9200件で、前月の7800件より18%ほど増えました。秋夕(チュソク)連休を過ぎてからも前月に比べ11%ほど増加しました。

    名節が過ぎると離婚する家庭が10%以上上昇する現象が繰り返されると、最初から10%を名節の分け前として切り離して、「名節離婚」と呼び始めました。家庭法律相談所を訪れる人も、その程度の割合で増えているため、名節離婚が韓国社会の明確な現象になったようです。

    なぜ名節が過ぎると離婚が増えるのでしょうか? 夫の両親をはじめ、媤家(嫁ぎ先)家族と同じ席に座ったこと自体が不快な嫁、そんな妻が内心不満な夫。妻は夫の実家の家族と口論を繰り広げ、夫が自分の味方をしてくれないことが寂しく、夫はそれも我慢できないと、かえって声を高めます。

    そうして家に帰る途中、高声が行き来するでしょう。多くの人々が怒りを抑えるが、積もった感情が爆発して離婚書類を持って法廷に向かう人も生まれるようです。夫が医師、弁護士、高級公務員であっても変わらないでしょう。

    家庭法律相談所に寄せられた相談内容をみると、医師の息子を持った媤家は、結婚した時から、礼緞(結納の進物として贈る絹織物)を少なくして来たといじめて苦しめ、名節には義理の姉妹まで加え、実家の親のことまでけなしたといいます。夫は傍観していました。普段から夫の実家はもちろん、夫まで自身を無視する仕打ちに悲しい思いをさせられた妻は、名節のストレスを克服できず、離婚訴訟を出しました。法院(裁判所)は、夫の実家と夫に離婚の帰責事由があるとし、慰謝料も問われる判決を下しました。

    韓国の名節には祭祀(チェサ)を行う習慣があり、祭祀を拒否するキリスト教信者が祭祀を行う家に嫁に行く場合でも、名節が怖くなります。仕事が厳しいのは二の次にしても、宗教的信念に反するため耐えられなくなるということですね。韓国の法院は、宗教的な葛藤、「教会に行こう」という言葉や茶礼用の膳の前でお辞儀をさせる宗教強要も離婚の理由として見ていますね。

    名節に嫁だけ死ぬほど仕事をさせて、姑嫁はおしゃべりだけをしていても、ストレスを受けるしかないでしょう。このようなことが重なってみれば、「離婚」が頭の中をよぎるようになるでしょう。

    しかし、考えてみれば夫の実家や名節は言い訳に過ぎません。実家に行く前、すでに夫婦の仲は壊れた状態だったと見るのが正しいしょう。人口保健福祉協会が20~50代の既婚者1500人を対象に、「結婚したことをいつ後悔するか」と尋ねたところ、「性格の違いを感じた時」という回答が最も多かった。男性回答者の46.1%、女性は63%が性格の不一致を不幸の種として見たということです。

    性格はどちらにしても差が出るようになっています。食べ物や趣味、政治的志向点が同じでも、男性と女性はそもそも違う角があるためです。お互いの相違を調和させて生きようと結婚をするのでしょう。ところが、お互いに相違が融和されず、はじき出します。これは夫婦が会話をしていないからです。

    先立った調査で、既婚者の10人のうち4人は、配偶者同士で会話する時間が1日30分を超えないと答えた。それさえも話を交わした主題もほとんどが子どもたちと積立金、保険、このようなことだけでした。お互い何を考えて生きるかも分からないため、離婚はすでに内在化された時限爆弾と違いはなかったのです。

    「言葉一つで千両の借りを返す(どんなに難しそうに見えることでも話を上手にすれば解決できるという意)」という諺があります。このことわざをまず家庭内で実践に移してみることが今年の名節、韓国人がすべきことかもしれません。
  • O2CNI_Lim, Chul / 写真=MBN放送映像キャプチャ | 入力 2016-09-15 08:00:00