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[コラム] キム・ヨンラン法を置物に転落させないためには
- いよいよ韓国で公職者の腐敗行為を清算したキム・ヨンラン法が施行に入りました。施行初日である9月28日、韓国社会が変わるのかと全国がにぎわいました。高級レストラン街は閑散としており、週末には通常いっぱいだったゴルフ場の予約も途絶えたといいます。
検察は、原則として「届出が入ってきた事件を捜査する」とし、「キム・ヨンラン法違反の疑いを明らかにしようと捜査権を発動しない」と明らかにしました。申告が入ってきて捜査に乗り出し、賄賂や背任などの他の容疑事実が明らかになれば、これを優先的に適用するという方針も定めました。賄賂・背任受財の法定刑が5年以下の懲役で、キム・ヨンラン法の3年以下の懲役より重いため、当然の仕打ちではあるでしょう。
もしかしたら検察が、「野党関係者だけをすっぽりとつまみ出し、キム・ヨンラン法違反の事実に噛み付く政治検事役をするだろう」という非難を鎮めるために、「そんなことはない」と事前に誓ったと見ることもできるでしょう。
しかし、検察と警察が申告だけを待ちながら傍観している間に、キム・ヨンラン法は「韓国にも公職者の腐敗を防ぐ制動装置がある」と世界万国に誇る置物になるかもしれないという心配をしたりもします。
実際、検察と警察がキム・ヨンラン法の捜査に積極的に乗り出す立場でもないですよね。そもそもキム・ヨンラン法を作ることになった口実をスポンサーの検察が提供したうえ、検察に対する国民の信頼が高い方でもありません。権力の侍女に転落したという皮肉だけでなく、検察の清廉度も疑われていますよね。
共に民主党の国会法制司法委員会のチョン・ソンホ議員が明らかにした資料を見れば、検察の清廉度は18カ所の中央行政機関のうち16位で最下位を争うレベルです。検察業務を経験した部外者が、「金品・接待・便宜授受などの腐敗行為をせず、透明で責任のある業務を処理した程度」を評価する外部清廉度ランキングは、18機関のうち18位でした。上表を見れば分かるだろうが、検察内部では自分たちがそこまで腐敗したと思ってはいないようです。自分の目の中の梁よりも、他人の目の中の塵がよりよく見えるためでしょう。
事態がこれだから、検察がキム・ヨンラン法を捜査しようとすれば、自分自身に刀を突きつける形になるのでしょう。同僚検事を監視し、現場に出て行った捜査官を尾行する事態が起こるかもしれません。しかし、そのような悲劇は決して起こりません。キム・ヨンラン法違反を明らかにするために捜査権を発動しないという検察の宣言は、このような悲劇を防止するという意志表明でもありますね。
キム・ヨンラン法が韓国社会で置物にとどめないためには、検察内部の不正を清算する権限を持つ独立的な捜査機関が必要です。ややもすると、せいぜい名節に果物ギフトや受け取り、引退を控えて子どもを結婚させようと急ぎ、少し多くのお金が入った封筒を受け取った公職者を捕まえてしまうことになるでしょう。隠密な場所でやりとりする黒い手は、今も笑っているかは分からないことでしょう。
隠密に、もっと隠密に。 - O2CNI_Lim, Chul | 入力 2016-10-02 08:30:00
