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[コラム] 作心三日するのに良い日


    韓国は新年の始まりが2回あります。元旦と旧正月。
    韓国人にとって実際、元旦より旧正月がよりうれしいでしょう。ソルラルという純韓国語も旧正月につけられていて。いやそれよりは、遊ぶ日が元旦よりも多いことが最高にいいですよね。

    子どもたちはこの日、新年の挨拶をしてお年玉をもらいます。子どもの頃から元旦よりも旧正月がはるかに良いことを身体で体得するわけですね。

    ソルラルにおいて良い点の1つが、心置きなく作心三日(三日坊主)ができるということでしょう。
    2017年丁酉年には必ず喫煙をやめよう、10キロ痩せよう、今年は必ず日本語を身につけてやる、など。決心をしたものの言うのは簡単でしょう、ちゃんと守られたりはするでしょうか。

    3日後の1月4日ごろにそっとたばこを買いに行き、体重計に乗るのが恐ろしい自分を発見することになります。字幕なしで日本映画を楽しみたくても、同時翻訳機があるし、いやこいつはなぜこんなにでたらめだ、正しく翻訳されないじゃないか、ちゃんととした字幕がどこかにないか? あちこち探し回る姿に自ら恥ずかしくなります。

    それでもソルラルまではすべてが許されます。

    新年はまだまだなのですから。

    だから韓国人にとって新年の初日は「作心三日」にちょうど良い日です。どこに作心三日ももつだろうか。決心1日、決心3時間、決心30分、決心3分。あまりにも作心三日が乱発され、決心3分後には「タルタルイ」という修飾語が付きまとったりもします。

    タルタルイとは自慰行為を意味する言葉ですが、大したことではないものをめぐって自ら賞賛し、「私、よくやった」と大騒ぎする行為を皮肉る時も使われる言葉でしょう。
    1人で決心して1人で破り、1人で大丈夫だと慰め、1人で太鼓叩いてチャング(伝統楽器)叩いてすべてするという意味ですよね。ところが「決心3分タルタルイ」には衒学的とはいえ、少しは意味があるといいます。

    自慰をしてみると、人生が虚しくなります。自ら考えてもみすぼらしく見えたりもして、だから行為の後に、だいたいの男性にだけ通用するかは分かりませんが、自分自身を振り返る賢明な人になる瞬間が訪れるといいます。その瞬間を賢者タイムとも呼びます。しかし、賢明なる時間があまりにも短いです。3分ももつでしょうか? 長くみて30分?

    そのため賢明な人として残り続けるためには、絶えず自慰行為をしなければならないという逆説も可能になるでしょう。

    作心三日も似ています。せっかく計画を立てておいても3日もたずに崩れる自分を到底許すことができないなら? そうなら、私が死ななければならないですか? 気持ちを入れなおして新たに計画を立てるべきでしょう。また、作心三日で終わるなら? また組まなければならないでしょう。少なくとも決心は不足なくしてみるようになるでしょう。

    作心三日で終わった後、自分を悲観して酒でなすことなく歳月を送る人が多いそうです。作心三日を繰り返したくなく、ただ酒に人生を任せてしまったのでしょう。計画を新たに組む執念も、未練も残っていないわけですね。作心三日も根気があってこそ1年中繰り返すことができます。

    そのためソルラルは新たな気持ちで作心三日に直面する貴重な時間なんです。

    元旦に夢中になり、新年の挨拶をできなかった先輩、同僚、後輩に手紙やメールを送ってもいいのですが、自分自身に手紙を書いてみはいかがでしょう? 「今度は作心三日でも満たそう」という頼みの手紙を。
  • O2CNI_Lim, Chul / 写真=photopark.com | 入力 2017-01-30 09:00:00