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[コラム] 朴槿恵はセウォル号と共に沈没した

  • 朴槿恵(パク・クネ)前大統領が拘束収監された日、冷たい海に沈んでいたセウォル号が全羅南道木浦港に到着しました。

    2014年4月16日に惨事が起きた後、なんと1080日ぶりに再び陸に帰ってきたでしょう。朴前大統領が憲法裁判所の弾劾受け入れで罷免された後、セウォル号引き揚げには加速度がつきました。憲法裁判所が弾劾決定を下した5時間後、海洋水産部は記者団に「セウォル号を引き揚げる」という文章を送りました。

    そして一気に進行されたでしょう。コストが非常に多くかかり、引き揚げできなかったり、遺族たちに向けた死体商売人という暴言ももはやありませんでした。気象条件と引き揚げ作業に若干の混乱が生じたりはしましたが、あくまでも技術的な問題に過ぎませんでした。セウォル号を一刻も急いで引き揚げるという政府の固い決意(?)を防ぐ道はありませんでした。

    そうです。朴槿恵政府はセウォル号と共に沈没しました。

    国の第1目標、国民の安全の責任をとれなかったためです。生命と財産を守ってほしいとし、権力の座に座らせましたが、国民の生命を度外視するため民心が背を向けるのは当然のことです。

    韓国人たちはセウォル号の乗客が水の中に沈む恐ろしい光景を生々しく目撃しました。その中で救助の手さえまともに伸ばさない政府の無力に嘆いたりもしたでしょう。ここで終わりだったのなら、大統領から乗り出して自らの責任を率直に認めたのなら、おそらく状況は変わったでしょう。

    しかし、朴槿恵政府は責任を負おうとしませんでした。セウォル号が沈没する7時間の大統領の行跡は、決して口にできない国家機密として扱われ、遺族たちは遺体売りの商売人だと罵倒されました。

    「子どもの死でどれほど映画を享受しようと」暴言にとどまりませんでした。60~70代の女性で構成された母部隊会員たちが、「セウォル号家族座込みの場」に訪れ、「国のために死んだこともないから、やめろ」という暴言を吐いても、警察はただ見守るだけでした。

    与党の国会議員が「セウォル号を引き揚げるには1000億ウォンという莫大な金がかかるが、ただ単に埋めておこう」と言うほどだったので、セウォル号引き揚げに対する政府の思惑は薄っすらと読めます。「愚か者が何人死んで、いつまで騒ぐのか」という考えだったのかもしれません。

    2016年の4.13総選挙で国民が野党を多数党にしたにも関わらず、セウォル号特別調査委員会は看板を下さなくてなりませんでした。愚か者たちが、最近言う土のスプーンたちがろうそくを灯した後、セウォル号は再び姿を現わすことができました。セウォル号引き揚げに対しては野党も決して自由でないという意味ですね。

    セウォル号には積弊がいっぱいに詰まっています。積弊を洗い流す時、忘れてはならない一つのことを挙げろと言うなら、安全(生命)になるでしょう。そしてこれは次期政権が担わなければならない最も大きな課題でもあります。

    その人を大統領に座らせれば、私の生命が担保されるでしょうか? 戦争と災難、突発的な事故や犯罪、伝染病から私を守ってくれるでしょうか? 貧困から脱出させてくれるでしょうか?

    このような問いに答えるために、政治指導者になると乗り出したのなら本当に勇気のある人でしょう。
  • O2CNI_Lim, Chul | 入力 2017-04-02 08:58:00