解説 | ハングル:코벤져스 ハングル発音:코벤져스 意味:現場で新型コロナウイルスに勇敢に立ち向かう人々 解説: 現場で新型コロナウイルスに勇敢に立ち向かう人々。 2020年3月、新型コロナウイルスで医療システムが崩壊したイタリアで白いガウンを着た医療スタッフ52人が荷物を持ってきた。1人当たりの国民所得が43,375ドルのイタリアを助けるために1人当たりの国民所得が1万ドルもない貧しい国が派遣した医者たちだ。 新型コロナウイルスで多くの患者が苦しむ世界約20か国にキューバは1200人以上の医療陣を派遣した。 イギリスの日刊紙インディペンデント(The Independent)は「真の国際連帯」と賛辞を送りローマ市民は映画『アベンジャーズ』にちなんで「クベンジャーズ」と応援した。 新型コロナウイルスが猛威を振るう前からキューバの白いガウンは地球のいたるところで活動を繰り広げてきた。2014年にエボラウイルスが猛威を振るった西アフリカにもキューバの白いガウン部隊が進駐し1998年にハリケーンが襲った中南米地域でも人道的な活動を展開した。 たとえ国民所得が低くてもキューバは世界最高の医療模範国だ。 2005年1月にはニューヨークタイムズに「医療?キューバに聞いてみて」という記事も載せられたので西側の先進国もみんな認めているわけだ。 医療先進国のキューバも新型コロナウイルスにはお手上げだ。観光客が新型コロナウイルスで途切れることになると怒った国民が通りに飛び出した。共産主義革命以後に大規模な反政府デモが繰り広げられている。 新型コロナウイルスで物価が急騰し食糧難まで生じたことが市民が街頭に出た直接の理由ではあるが、解決策は簡単ではない。 オバマ大統領時代、米国とキューバの関係が緩み米国人観光客が集まってドルを供給してキューバ人が「金の味」を知るようになった。さらにスマートフォンもドルと共に流入し若者はSNSで世界を見るようになった。 オバマ大統領に続きアメリカの政権を握ったトランプ時代、アメリカとキューバの関係はオバマ大統領の前よりも悪化している。観光と送金を制限するなど数百の網を張り退任直前には「テロ支援国」のリストにまで載せた。キューバとの国交正常化に一翼を担ったバイデン大統領にとってキューバは優先順位ではない。共和党の強硬派は制裁緩和に反対し米国世論はまだキューバに好意的な方ではない。 地球村の傷跡を慰め「コベンジョス」の一軸を担ってきたキューバの白いガウン部隊も二度と見ることができなくなるのではないか、心配でもある。 余談だがソウル大公園飼育チームも「コベンジョス」と呼ばれている。 |