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「パックご飯」生産設備、韓国初の国産化に成功

大企業も輸入して使う設備を国産化…圧力飯の原理を適用してもちもち感アップ 

  • 「パックご飯」生産設備、韓国初の国産化に成功
韓国の統計庁は最近、将来世帯推計を通じて、1人世帯が2000年の226万世帯(全体の15.6%)から2015年の506万世帯(26.5%)へ増えたのに続き、2035年には763万世帯(34.3 %)に急増することを展望した。このように「一人世帯」が増加するほどに脚光を浴びるもののひとつが、家庭簡便食だ。代表的に、パックご飯の販売量は、2002年の2128万個から2012年の1億3772万個、今年は1億5000万個(推定)へ急増している。

この、パックご飯の市場を掌握している大企業の生産設備は、すべて日本の会社が特許を保有している。パックご飯の生産設備の製造技術がややこしいことの傍証だ。このような状況で、韓国の中小企業が日本よりも性能が優れた設備を国産化して注目されている。忠清北道陰城(ウムソン)のライテック(代表シン・ドンフン、写真)がその主人公だ。

この会社は「滅菌状態で完全調理された即席ご飯の製造装置および方法」の特許登録に基づいて、2年余り工場設立を準備して、今月末から本格生産に突入する。日本の設備と違う製造方法でパックご飯を作って、ご飯の味がより良いという評価を受けて、既にある大型マートに相手先ブランドによる生産(OEM)方式で来月から製品を供給することにした。

ライテックはOEMだけでなく、別名「ババプ(速くて正しいご飯)」という、自社ブランドのレトルトご飯も同時発売する。ライテックの生産設備は、酸素を完全遮断したまま、高温で2分40秒間、米を完全に滅菌した後、20分のほど蒸らす工程が中核だ。圧力鍋の原理をパックご飯の製造設備に初めて適用して、ご飯がさらにもちもちするようにしたことが特徴だ。

ライテック設備が完全密閉式(圧力式)プラントであるのとは異なり、日本の設備は瞬間加圧滅菌するオープンプラントであるため、蒸らす処理がない。またライテック設備はパックご飯の容器と蓋の包装紙(リード紙)の接触部位に発生する、目に見えない微細な穴(ピンホール)も1平方メートル当たり0~3個と、日本の機械と同じ品質を保持している。

また、大企業のパックご飯はすべて中身の腐敗を防止する酸味剤(米ぬか抽出物)を使っているが、ライテックの即席ご飯は、これを全く使用せずに、ひたすら米と水だけで50対50の割合で混ぜて、製造する。このような機能的な利点と価格競争力により、パックご飯の市場が成長初期の段階にある中国からも設備の購入要請が入ってきた。
  • 毎日経済 陰城=ミン・ソッキ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-10-20 17:32:34




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