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「五里霧中」…韓・中通貨スワップ、運命は?


韓国と中国間の560億ドル(64兆ウォン相当)規模の通貨スワップ延長交渉が、けっきょく満期日を過ぎて「五里霧中」状態に陥った。これにより既存に支援されていた人民元の貿易決済代金は満期まで使用することができるが、新規の支援は今日の0時を期して中断した。サード配置で惹起された両国間の外交葛藤が、大きな障害として作用したとみられる。

通貨スワップとは、外換保有額に問題が生じることに備えて相手国に自国通貨を預け、相手国通貨やドルを受け取る契約だ。簡単に考えて、外換保有額は「預・貯金」の性格が濃いのならば、通貨スワップは一種の「マイナス通帳」と見れば良い。したがって今回の通貨スワップ延長合意に失敗しても、韓国の外換保有額(8月末基準3848億ドル)を考慮すれば金融市場にただちに及ぼす影響は大きくないというのが専門家たちの大半の意見だ。

キム・ドンヨン経済副首相兼企画財政部長官は、「(韓中通貨スワップは)現在協議中であり、相手がいる問題のために今何かを言うのは難しい」とし、「中国も人民元の基軸通貨、国際化と関連して通貨スワップの延長に関心が高い」と言及した。

イ・ジュヨル韓国銀行総裁は、「既存の協定が満了になる前に協議が終わればより良いが、この先そうでない可能性もある」と話した。協定の満期が過ぎても、交渉が継続する可能性があることを示唆している部分だ。

これに関連して中国政府はどのような公式立場も出さずにいるなか、一部の官営メディアのみが報道に乗り出してる。

中国の環球時報は、「韓国が通貨スワップで不安焦燥した姿を見せている」とし、実効性に疑問を提起する国策研究機関の当局者の発言を紹介した。

また、中国グローバル・タイムズ紙は「両国間の貿易と投資の減少が通貨スワップ維持の意味を退色させるため、協定がこのまま終わる可能性が高い」と報道した。

韓国政府が「継続して交渉中だ」と言葉を慎んでいるなか、一部では「近いうちに再契約が成立するだろう」という見方も存在する。中国が通貨スワップの契約をいったんは先送りしながら、18日に開かれる第19回党大会後に延長するかどうかを議論するという観測だ。

一方で、中国との通貨スワップは2008年12月に合意したあと、2009年4月に短期流動性支援と交易促進のために260億ドル規模の通貨スワップ契約を締結した。以後、2011年に560億ドルに拡大したのに続き、2014年には満期を3年間延長した。

先立って米国・日本と結んだ通貨スワップも終了することにより、韓国が通貨スワップを締結している国は4か国(インドネシア100億ドル、オーストラリア77億ドル、アラブ首長国連邦54億ドル、マレーシア47億ドル)に減少した。このうちアラブ首長国連邦は昨年10月に満期が過ぎたが、延長に原則的に同意して交渉中だ。
  • 毎日経済 デジタルニュース局 リュ・ヨンサン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2017-10-11 11:07:00




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