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数字経済 > マーケット > モバイル覇権勝負「鉄のセキュリティ」が勝敗を分ける
< モバイルセキュリティソフトウェア競争 >
モバイルセキュリティ市場に「ビッグバン」が起きている。グローバルスマートフォンの巨大恐竜が差別化ポイントで相次いでモバイルセキュリティを持ち出して市場版図を揺るがしているからだ。
個人用スマートフォン市場が飽和状態に入り、企業間取引(B2B)市場開拓の余地が大きくなるとすぐに、セキュリティを強化しなければ製品販売が難しいという判断を下したと分析される。
25日、業界によると、カナダのスマートフォンメーカーであるブラックベリーは、この日セキュリティ特化スマートフォンである「パスポート(Passport)」を電撃発売した。4.5インチの正四角形の画面にブラックベリー特有のクウォーティー(QWERTY)キーボードを入れたパスポートは、保安機能を大幅に強化し、「企業用」スマートフォンのイメージを強調したのが特徴だ。
サムスン電子もB2B市場の攻略のために、モバイルセキュリティ市場のパイを育てている。最近、サムスンは自社開発モバイルセキュリティプラットフォームであるノックス(Knox)個人用バージョンである「マイノックス」アプリケーションを発売し、グーグルプレイを通じて無料で提供し始めた。ギャラクシーS5用に開発されたマイノックスは、利用者がアプリをダウンロードすればスマートフォンを業務用にアップグレードする最新のソリューションを入れた。
スマートフォンを業務用・個人用に区分して二元化された体制で使うことができるようにシステムを入れてくれるのだ。スマートフォンをなくした時に遠隔でロックをかけ、機密資料を削除したりパスワードの再設定ができる。
これまではノックスソリューションを購入した特定の企業が所属職員にアプリを入れる形式であるためノックス生態系の拡散速度が遅かったが、無料でアプリを作って誰でもダウンロードすれば短期間で版を育てることができるという戦略的判断を下したのだ。
アップルもやはり、モバイルセキュリティ分野を市場攻略の1位として検討する雰囲気だ。アイフォンのオペレーティングシステム(OS)最新バージョンである「iOS8」は、アイフォンに保存されている情報へのアクセスを源泉的に遮断するのに傍点がつけられている。最近、エドワード・スノードンの暴露で米国情報当局が主要IT企業と手を組み、広範囲なデータを集めているという憂慮が出てきて、これを遮断するためにセキュリティ強化を持ち出したのだ。また、以前のバージョンにあった53個のセキュリティ脆弱点も「iOS8」バージョンで一度に修正された。
市場が大きくなると、米国シリコンバレーIT企業VMウェアは、モバイルセキュリティ専門業者のエアウォッチ(AirWatch)を15億4000万ドル(約1兆6440億ウォン)の巨額を与えて買い入れたりもした。
VMウェアコリアのイ・ユンソン理事は「モバイルセキュリティ市場が大幅に大きくなると見通した本社側の戦略的判断」と述べた。グーグルの次世代OS「アンドロイドL」もやはり「iOS8」に匹敵するほどの大々的なセキュリティアップデートがなされることと業界は見通している。