韓HMM、ストに突入か…今後2週間が分け目



国内最大の遠洋コンテナ船社HMM(旧現代商船)は賃金団体交渉で難航し、ストライキに対する懸念が高まっている。

長期不況を克服して昨年から史上最大の実績を出すやいなや、労働組合は補償を要求した。使用者側は大規模な公的資金が投入されただけに、祝杯をあげるにはまだ早いという立場だ。これに対して労組は中央労働委員会(中労委)に争議調停を申請し、その結果によってはストライキに突入するかどうかを決定することにした。ストライキに入るとHMMの実績低下はもちろんのこと、国内輸出企業の「物流大乱」はさらに深刻になるしかない。中労委の調停案が確定するまで、残る今後15日がHMMのストの可否を分ける分水嶺であるわけだ。

2日の海運業界によると、HMMの事務職従業員で構成された陸上労組は、中労委の調停期間に対する使用者側の延長要求を受け入れることにした。陸上労組は先月30日、中労委に調停申請書を出した。調停案はふつう10日間の調停期間を経て確定されるが、当事者間の合意によっては10日をさらに延長することができる。使用者側が債権団の説得などを理由に調停期間の延長を要求し、これを陸上労組が受け入れたわけだ。これによって中労委の調停案確定は今月19日までと決まった。今回の事態を解決するための、労使間の追加交渉期間も15日が残ったわけだ。

陸上労組の調停申請によって中労委は今後、双方を代表する調停委員を選任し、その後は中労委の主宰で「3者会議」を行った後に最終的に調停案を決定することになる。今回の事案に精通した関係者は、「今月の9日前後に第1回の3者会議を進行し、12~13日程度で2回目の会議を経て調停案を確定するものと見られる」とした。

労使対立の争点は賃金上昇率だ。陸上労組は25%だが、使用者側は5.5%の上昇率を示している。陸上労組の関係者は、「無条件に賃金を25%引き上げてほしいということではなく、合理的な補償をしてほしいという趣旨」だとし、「全員の努力で長期不況を乗り越えのに債権者・大株主・政府だけが笑って、肝心の従業員は泣いている」と語った。今月3日には船員で構成された海員労組が使用者側と3次交渉を進めている。今回の交渉さえも決裂すると、海員労組も中労委に争議調停を申請し、その後も合意点を見つけられない場合は陸上労組とストライキに乗り出す予定だ。

ストライキの時にHMMが受ける打撃は相当だ。 「ブラックフライデー」と「クリスマス」などを控えて需要が急増するピークに、しっかりと対応することができないからだ。さらに貨物輸送に支障が生じた場合は荷主に賠償する必要があり、追加の損失懸念もある。国内の各輸出企業の隘路も大きくなる。

それでも労組が会社側に賃上げを要求するわけは、この10年のあいだ深刻な不振を経験してきたからだ。 2016年に債権団の管理体制に入って構造調整を経験し、当時の従業員は賃金凍結と無償減資などのいくつかの条件を受け入れた。

実際に陸上従業員は2012年以降の8年間、船員従業員は2013年から2019年まで(2016年を除いて)6年のあいだ賃金を凍結した。今回の事案について使用者側は「労組と円満に協議して解決する」という立場だ。しかし業界では使用者側が債権団であり、最大株主である産業銀行の顔色をうかがっているという批判が多い。
  • 毎日経済 | ソン・グァンソプ記者/イ・セハ記者
  • 入力 2021-08-02 20:39:43