SKイノベーション、バッテリー素材供給網の構築に拍車


SKイノベーション(SK Innovation)はバッテリー素材供給網の構築に速度を出している。最近、国内外の二次電池メーカーが素材から生産までの「垂直系列化」に積極的に飛び込むなかで、SKイノベーションもバリューチェーン(価値連鎖)の強化に乗り出したわけだ。

9日、SKイノベーションは韓エコプロビーエム(ECOPROBM)社と2024年から2026年まで、10兆ウォン規模の陽極材供給契約を締結したと発表した。両社は昨年2月に2023年まで2兆7000億ウォン規模の陽極材供給契約を結んだことに続き、今回は4倍に達する大規模な契約を追加で結んだわけだ。陽極材はバッテリーの性能を左右する核心素材で、バッテリー原価の約50%を占める。

エコプログループもこの日、浦項に建てる陽極材工場に5000億ウォンを追加投資すると発表した。エコプログループは2026年までに、迎日(よんいる)湾の第4一般産業団地内の敷地に年産10万トンの陽極材前駆体の生産工場を建設する計画だ。前駆体は陽極材の原料だ。

SKイノベーションは今回の契約で信頼性の高い、高性能陽極材の供給先を確保することになった。エコプロビーエムは国内最大の陽極材企業で、高性能バッテリーに使用されるハイニッケル陽極材分野のリーディング企業だ。ハイニッケルとは、NCM(ニッケル・コバルト・マンガン)の陽極材の主成分のうちでニッケルの割合の高いバッテリーを意味する。ニッケルの割合が高くなると、バッテリーの性能が良くなる。チ・ドンソプSKイノベーションバッテリー事業代表は、「バッテリーの製造はもちろん、核心素材に至るまで事業競争力を高めるためにエコプログループとの協力を強化していく」と述べた。

業界によると、エコプロビーエムが供給する陽極材はSKイノベーションがフォードに供給するバッテリーに使用される予定だ。 SKイノベーションは来年に米フォードが出荷する電気トラックの代表モデル「F-150 LIGHTNING(F-150ライトニング)」に「NCM9」陽極材を使用したバッテリーを供給する。 SKイノベーションはエコプロビーエムと協力し、2019年に世界初のNCM9バッテリーの開発に成功した。

SKイノベーションとエコプロビーエムの協力は、米国に次いでヨーロッパでも続く可能性が高い。 SKイノベーションとフォードとの合弁会社である「Blue Oval SK(ブルーオーバルエスケイ)」は米国に年産60GWh(ギガワット時)規模のバッテリーセルとモジュールを生産する工場を設立することに続き、欧州にも工場を建設する計画だからだ。エコプロビーエムもまた先月の企業説明会を通じて、2024年に欧州に初の海外陽極材工場を3万トン規模で建設し、2025年には11万トンに拡大すると発表した。

今回の契約はSKグループのバッテリー供給網の確保計画の一環だ。 SKグループはSKイノベーションが現在までに確保した1TWh(テラワット時)のバッテリー受注残高にしたがって、陽極材と陰極材、分離膜と銅箔などの供給網の確保に速度を出している。 SKイノベーションは現在、LGエネルギーソリューションと中国CATLに続いて1TWhを超えるバッテリー受注残高を確保した。

SKイノベーションは、バッテリー素材の中で最も重要な陽極材の場合、今回の契約に加えて今年4月にエルエンエプと1兆2176億ウォンのNCM陽極材の供給契約を通じて物量を確保した。また中国の陰極材1位企業のBTRおよび中バッテリー企業のEVE Energy(EVEエネルギー)と合弁会社を設立し、年産5万トン規模の陽極材工場を構築する予定だ。分離膜においてはSKイノベーションの子会社SK IETを通じて、湿式分離膜の生産能力を昨年の6億平方メートルから2025年までに7倍の40億平方メートルで拡大する計画だ。
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  • 毎日経済 | チェ・グンド記者
  • 入力 2021-09-09 17:27:40