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韓国造船海洋、液化水素船に挑戦…江原道と業務協約


  • 韓国造船海洋、液化水素船に挑戦…江原道と業務協約

現代重工業グループは世界で初めて、大型(2万トン級)の液化水素運搬船の開発に本格的に着手する。このために韓国の地方自治体の中で唯一、液化水素産業の規制自由特区に指定された江原道と手を組む。先月、米国で開かれたCESに初めて参加して、液化水素運搬船の開発時期を当初の計画より2年早めた2025年と宣言した後の最初の動きであることから関心が集まる。

7日の財界によると、現代重工業グループ造船部門の持株会社である韓国造船海洋と江原道庁は来月、「液化水素運搬船技術開発と商用化」業務協約を締結する予定だ。協約に基づいて韓国造船海洋と江原道は、△液化水素の実証事業、△液化水素運搬船関連の技術開発・商用化、△液化水素・アンモニアターミナルの構築、△水素漁船の技術開発などのさまざまな分野で協力する計画だ。これと関連し、江原道庁の関係者は「業務協約書に明示する具体的な協約内容を調整している」とした。

韓国造船海洋が自治体の中で江原道を液化水素運搬船開発のパートナーとして定めたのは、全国の水素関連の規制自由特区4ヶ所のうちで液化水素に特化した地域が江原道であるためだ。蔚山市は水素グリーンモビリティ、忠南地方は水素エネルギー転換、忠北地方はグリーン水素に焦点を合わせている。

規制自由特区とは、非首都圏の自治体が新技術基盤の新事業を推進できるように、関連の規制を一度に緩和する特別区域だ。企業が規制から自由に第4次産業革命の新技術・新製品を実証・商用化できるようにしようという趣旨で、2019年4月に導入された。

これによって江原道は液化水素の生産・貯蔵製品、液化水素充填所、水素船舶の商用化などに必要な実証施設などのインフラ構築を推進している。また2027年までに水素クラスターを造成して液化水素中心の産業生態系を構築し、2030年までに水素輸入専用の港湾を造成して東北アジアのエネルギー拠点ハブとして育成する計画も持っている。

韓国造船海洋が目標のとおり2025年に液化水素運搬船を建造できるようになると、現代重工業グループが主導しようとする海洋水素バリューチェーンを構築することによりいっそう近づくことになる。それだけに液化水素船建造技術の難度は非常に高い。韓国造船海洋未来技術研究院のキム・ソンジュン院長(副社長)は最近、毎日経済新聞とのインタビューで「水素運搬船の建造が難しいのは、航海途中に蒸発しやすい液化水素に対する懸念のため」だとし、「いままでは革新技術を適用したタンクや、高価で電気が多く必要な再液化装置の設置が必要だという認識があった」と説明した。そして同氏は「しかしわが社は再液化装置なしで運行する水素運搬船の製造を研究中」だと付け加えた。

水素関連の技術は炭素中立を成すための核心にあげられる。 現在は二酸化炭素の排出が相対的に少ないLNGが中間の橋の役割として浮上し、LNG船が国内造船業界の実績向上に寄与している。とは言え、遠からず水素船の製造技術を保有した造船会社が独占的市場シェアを拡大するだろうと造船業界は展望している。

また韓国造船海洋はポスコや船舶海洋プラント研究所(KRISO)などとともに、船舶用液化水素燃料タンクの開発のために協力している。

  • 毎日経済 | ムン・グァンミン記者/イ・ユソプ記者
  • 入力 2022-02-07 20:22:32




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