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ポスコが重慶に年14万トン規模の第2鋼板工場設立を決定

重慶鋼鉄とファイネックス鋼の一貫製鉄所推進も 

  • ポスコが重慶に年14万トン規模の第2鋼板工場設立を決定
ポスコは中国内陸の要衝である重慶に、第2の加工工場を設立することを決定した。重慶は日本や欧州はもちろん、韓国自動車の生産のメッカとして浮上していることから、先制的投資を行うことにしたものだ。中国は世界の鉄鋼メーカーが、増加する自動車用の鉄鋼需要を狙って角逐を繰り広げる市場だ。このため、権五俊(クォン・オヂュン)ポスコ会長(写真)が、海外事業飛躍の拠点として考えている地域だ。ポスコが韓・中の当局と協議している「ファイネックス(FINEX)」重慶一貫製鉄所の建設計画が承認されると、重慶で鉄鋼を生産・加工し、そのまま自動車メーカーに納品する構想が完成する。

16日、金融監督院の電子公示によると、ポスコ社内取締役全員で構成された理事会・経営委員会は最近、重慶に第2工場の新設のための増資案件を決議した。急成長する自動車用鋼板の需要増加に迅速に対応するためには、加工工場の生産能力を今よりもさらに増やす必要があるという判断からだと伝えられた。2008年5月に竣工したポスコ重慶第1加工工場は17万トン規模だ。今回、ポスコ経営委員会が決定した第2加工工場の規模は14万トンレベルだ。1と2工場を合わせると、重慶だけで年間31万トンを加工できるようなるが、これは中国内では蘇州に続く最も大きな規模の加工工場だ。年間300万トンを生産できる、重慶ファイネックス鋼一貫製鉄所の建設が順調に承認された場合、ポスコは顧客である自動車メーカーに、さらに良い条件で鋼板を供給することになる見込みだ。

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  • < 中国内ポスコ主要生産拠点 / ポスコ、中国自動車鋼板輸出 >

今回の決定は、日本と欧州系の自動車メーカーが、重慶に自動車工場を続々と設立していることと軌を一にする。現代自動車も重慶地域に、年産30万台規模の4工場の建設を推進している。ポスコはすでに中国各地に加工センターを持ち、近隣の現代自動車の工場に、ステンレス素材や自動車用鋼板などを供給している。

しかし、中国がこのように世界の自動車工場のメッカとなっていることは、ポスコの各競合鉄鋼企業も注視しているポイントだ。このため、日本のJFEスチールは中国の広州スチールと合弁会社を設立し、80万トン規模の自動車用鋼板を生産している。新日鉄鋳金も中国の宝山鋼鉄とルクセンブルクのアルセロール・ミッタル(Arcelor Mittal)との協力で、現在130万トンの生産能力を2015年までに270万トンに、2倍以上に増やす計画だ。ドイツのティッセンクルップ(ThyssenKrupp)は中国の鞍山鋼鉄集団と合弁会社を設立し、自動車用鋼板工場の建設を検討している。ポスコも広東省に、高級車用の鋼板工場を竣工するなどで対抗している。ポスコは現在、中国に15カ所の加工センターを備えている。

一方、ポスコが重慶に建設を進めている、ファイネックス鋼の一貫製鉄所プロジェクトも順調に進んでいると伝えられた。ポスコは2011年、中国国営鉄鋼の重慶鋼鉄グループと株式を半分ずつ投資して、年産300万トン規模のファイネックス鋼一貫製鉄所建設のための協約を結んだ。以来、妥当性の検討を経て2013年7月に合弁契約(MOU)を結んだ。

今年、政府のファイネックス技術の輸出承認と現地の環境評価を通過したこのプロジェクトは、現在、中国の中央政府の事業認可の承認を残している。中国政府の承認時、来年から建設工事に着手するものと予想される。300万トンのファイネックス工場は国内に建造された1号機(60万トン・稼働中断)、2号機(150万トン)、3号機(200万トン)よりも大きい最大規模だ。
  • 毎日経済_シン・ヒョンギュ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-12-16 17:31:22




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