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ポスハイアル、財務構造の健全化を推進


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資産基準で財界6位のポスコは、財務状態が悪化した系列会社のポスハイアル(POS-HiAL)を清算することにした。ポスコが系列会社を清算することにしたのは、グループ設立以来で初めてのことだ。

ポスハイアルは超高純度アルミナの製造業者で、2012年の設立以後に黒字を出せず、財務状態が悪化してきた。

ポスコグループの高位関係者は21日、グループの財務構造の刷新目標を勘案する時、赤字が雪だるまのように増えている関連会社のポスハイアルを清算することに方針を定め、手続きに着手したと明らかにした。

このポスコ関係者は、「成長性の低い系列会社を生かすために、ポスコが数百億ウォンの有償増資を行うことはできない」とし、「金を貸してくれた銀行と複数の株主がいっしょに責任を負わないというならば、これ以上の追加の資金供給は困難だ」と説明した。

ポスコ首脳部は、まもなく今年で満期が到来する500億ウォン規模の融資を、グループ次元では返済しないことに決定した。ポスコは子会社のポスコエムテック(POSCO M-TECH)を通じて、ポスハイアルの持分51%を保有している最大株主だ。ポスハイアルの2大株主であるケーシー(持分率44%)の有償増資と、債権銀行の満期延長や金利調整など、特段の合意点が出なければポスコは系列会社を清算するという意味だ。

今年の初めに、ポスコは構造調整業務を総括する価値経営室を中心に、ポスハイアルの清算に対する内部方針を立てて、権五俊(クォン・オジュン)会長にも報告を終えたと伝えられた。

別のポスコ関係者は「昨年、ポスハイアルの売却を推進したが、高価な超高純度アルミナが市場性を確保できず、失敗した」とし、「より大きな損失を避けるために、グループの最高位層から会社清算に解決の糸口をつかんだ」と語った。

ポスコ側は最近、ポスハイアルの2大株主であるケーシー側に、ポスハイアルの清算方針を通知したと伝えられた。

ケーシーの高位関係者は、「ポスハイアルの経営陣から、ポスコは単独での有償増資はできないという立場を何度か伝達された」とし、「ポスコが追加資金を投入をしないとするのは、ポスハイアルの空中分解を意味する」と語った。

2012年1月に設立されたポスハイアルは、LED液晶の原料である超高純度アルミナを生産・販売する企業だ。技術開発が当初の計画よりも時間がかかり、アルミナで作るサファイアインゴットが高価格で市場性を確保できず、ポスハイアルは3年連続の赤字を出した。2012年と2013年は売上げなしで、それぞれ10億ウォンと25億ウォンの純損失を記録し、昨年は14億ウォンの売り上げを上げたが、純損失は118億ウォンに増えた。負債が増加して資本金の200億ウォンは45億ウォンしか残っておらず、資本蚕食状態に陥った。

ポスハイアルは今年だけで産業銀行とウリ銀行から、502億ウォンの負債満期が到来する。現金性資産のないポスハイアルは、最大株主のポスコグループの緊急輸血なしでは清算手続きを踏むしかない状態だ。

産業銀行とウリ銀行はポスハイアルに融資をしながらも、ポスコグループから担保提供や支払い保証は受けなかった。

ポスハイアルが清算される場合、従業員はポスコエムテックで一部を吸収し、残りは名誉退職などの手続きを踏むものと見られる。

ポスコが主要系列会社の財務不良を理由に、会社自体を清算した事例はこれまで一度もなかった。ポスコグループがこのような決定を下したのは、財務構造の健全化のための、クォン・オジュン会長の経営方針からだと分析される。

昨年に就任したクォン会長は「財務構造の刷新」を最大の目標に掲げ、ポスコ本来の鉄鋼競争力とは無関係な研究開発や設備投資、買収・合併に対してかなり慎重なアプローチをとっている。それにもかかわらず、昨年末にポスコグループは高額買収論難をもたらしたポスコプランテック(POSCO PLANTEC/旧ソンジンジオテック)に、2900億ウォンの追加資金を緊急輸血して財務的打撃を甘受した。ポスハイアルへの追加資金の投入は、さらに負担になるわけだ。

ポスコの内部では、ポスハイアルの「尻尾切り」に対する慎重論も出ている。ポスハイアルは大企業(ポスコ)と中小企業(ケーシー)の、尖端技術開発合弁会社としての意味があるからだ。

一部では、ポスコグループが財務構造の不安定な系列会社を事実上は切り捨てる場合、ポスコを信じて低利で融資する金融機関が金利を上げて、全体的な調達コストが高くなるという憂慮も出ている。

ポスハイアルに融資した銀行の関係者は、「大グループが系列会社の債務不履行をそのまま見ている例は非常にまれなので、状況を見守る」と語った。
  • 毎日経済_チョン・ボムジュ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-04-21 17:53:42




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