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生ごみ分解器「MUMS」、微生物が生ごみを跡形もなく分解

モムス電子、生ごみの分解器…1か月の電気代240ウォン 

  • 生ごみ分解器「MUMS」、微生物が生ごみを跡形もなく分解
  • < イ・セヨン代表が生ごみ分解器「モムス(MUMS)」の動作原理を紹介している >

生ごみ処理の問題が社会的イシューとして浮上しながら、最近になって多くの生ゴミ処理機が溢れ出ている。脱水、乾燥、粉砕、冷却など、様々な方式の製品があるが、これらのほとんどは電気を使用するという共通点がある。ソウル永登浦に本社を置くモムス電子は、このような問題を解決するために微生物方式を導入し、食べ物を「処理」するのではなく「消滅」させる製品を開発した。

モムス電子の食べ物消滅器「モムス(MUMS)」は、食べ物を水と二酸化炭素に分解する。分解には1時間から24時間がかかり、骨や貝殻のような硬い物質は処理できない。これまでの製品は、食べ物を処理した後に残余物を除去しなければならなかったが、モムスは処理後にも残余物が残らない。流し台に一体型で設置して、水で洗い流せばいい。

電気はほとんど必要ない。たまに生ごみを混ぜる攪拌機や状態表示のためのLEDなどがすべてだ。モムス電子のイ・セヨン代表は「これまでの製品は、電気料金が1カ月に少なくとも3000ウォンから多くは2万~3万ウォン必要だったが、モムスの電気料金は月額240ウォン程度」だとし、「騒音も人には全く抵抗感がないほど少ない」と説明した。

イ代表は、「モムスが開発する以前にも微生物方式の生ごみ処理機は存在したが、最新のスマートフォンと5年前スマートフォンを同じものと見ることができないのと同じだ」とし、モムスの技術的な優越性を強調した。モムスの技術力を示すことのできる代表的な指標が「悪臭」だ。既存の製品は嫌気性微生物を使用するため、食べ物が分解される過程で悪臭がひどく発生した。このため、製品を購入しても使用しなかったり、またはベランダに置いて使用している場合が多かった。しかし、モムスは好気性微生物を使用して悪臭の問題を解決した。

イ代表は「世界的なレベルの能力を持った研究チームが、今でもモムスに入る微生物を研究している」とし、「悪臭とは関係なく微生物を何でも利用できるのであれば、動物の骨も分解できる製品を作ることができる」と説明した。モムスは電源供給方式を一般的な220Vではなく、24Vで適用して電力使用量を減らし、安全事故の危険も下げた。

モムス電子は2004年から微生物を利用した生ごみ分解器の研究をしてきた。韓国内外で20件以上の特許を取得しており、昨年には微生物方式の消滅型製品では唯一、環境部の認証も受けた。モムス電子は、政府が世界一流の技術を持つ企業を選んで支援する「ファーストペンギン(First Penguin)」事業で2号に選ばれた企業でもある。

モムス電子は、最近3年間で約80億ウォンの資金を研究・開発(R&D)に投資した。まだ、しっかりと売上高も発生していないこの企業を信じて投資したのは、他でもない約300人の個人投資家だった。イ代表が製造業に挑戦する前、証券会社PBセンターで働きながら、個人投資家との人脈を築いてきたからこそ可能なことだった。イ代表は「技術と市場の可能性を見て、多くの方々が十匙一飯(10人が1さじずつお米を持ち寄れば1杯のご飯になる)で資金を投資した」とし、「創業投資会社もいろいろなところを訪ねたが、売上がないという理由で断られた」と述べた。

モムス電子が本格的に営業に乗り出したのは、昨年12月からだ。先月には、テレビショッピングで初めて製品を発売し、忠清北道・鎮川(ジンチョン)の新都市に2万800台を納品する契約も締結した。

また、中国に5万台を輸出する契約を締結し、タイの輸出も推進している。金浦工場とソウル本社を加えると、約100人の従業員が働いていて、販売代理店は、全国で140店に達した。イ代表は、「製品の反応が良く、今まで確定している売上高だけでも今年は500億ウォン程度」とし、「製品を広く知らせて技術を磨き、2年後には上場に挑戦する」と語った。
  • 毎日経済_チョン・スンオ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-04-23 14:11:34




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