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中国で成功したアモーレパシフィックの会長が教える6つのアドバイス


  • 中国で成功したアモーレパシフィックの会長が教える6つのアドバイス
「13億中国を化粧品でとりこにした男」徐慶培(ソ・ギョンベ)アモーレパシフィック会長(52、写真)。

ソ・ギョンベは1992年、韓・中修交が締結されるやいなやすぐに中国に駆けつけて、そして2年のあいだ緻密に準備した末の1994年、上海でも北京でもない小さな町瀋陽に支社を設立した。10人にも満たない人員で始めた当時、太平洋の小さな法人は何もなかった「ゼロ」の状態から、昨年は中国だけで5000人あまりの従業員(販売担当を含む)を抱えて、売上げ5000億ウォンを上げる屈指の会社に育った。これに加えて、韓国を訪問して免税店やデパートで化粧品を購入し行くヨウカーまで合わせると、中国関連の総売上げは1兆ウォンを上回ると推定される。これまでの23年間、中国に100回以上出入りして、1年のうち3分の2以上を中国やタイなどの外国で過ごしたソ・ギョンベ会長の粘りと執念が光を放ったわけだ。

サムスンや現代自動車などの大企業でもないアモーレが、どのようにして中国人の心を捕らえたのか。このような質問に、ソ会長は成功の秘訣を打ち明けた。最近、ソウルの某所で毎日経済記者と会った席でだ。

中国進出を推進中かすでに進出し、現地ビジネスを拡大しようとする企業は心に刻んでおくべきアドバイス(Tip)だ。アモーレパシフィックの中国成功記は、ソ会長が理事時代から23年間、粘り強く労をかけて成し遂げた成果といっても過言ではない。

ソ会長はまず中国人を理解して、彼らの心を得ることが最も重要だと強調した。ソ会長は中国への進出を控えた韓国企業にアドバイスしながら、「中国がおいしいとなればすればすぐに乗り出し、ちょっとやってみて、うまくいかないとさっさとやめてしまうようじゃ困る」と語った。

ソ会長は中国事業の出発地として上海や北京の代わりに瀋陽という、多少意外なところを選んだことも、徹底的に計算した決定だった。ソ会長は、「失敗も繰り返すと習慣になる」とし、「最初から失敗するよりも、低い位置から静かに始めることが良いと考えた」とその理由を説明した。

中国人をまるで下働きのように使い、見下して軽蔑した多くの韓国企業とは別の道を歩んだことも、ソ会長が言うアモーレパシフィック成功の秘訣だ。ソ会長は1990年代から、中国人を核心的な要職に座らせる作業に着手した。ふだんから本をたくさん読んで、歴史・社会の専門家と多く話を交わすことで有名なソ会長は、中国人が「世界で自尊心が最も強い民族」であることを見抜いた。ソ会長は「今は中国恐怖症といわれるほど、中国は恐ろしい相手となったが、その当時はそのように中国人を遇する企業はほとんどなかった」と回想した。ソ会長は、営業本部は最初から中国人中心にまとめ、2002年の上海法人を置いたときは中国女性を法人長席に座らせた。

このように着実に中国現地人と同苦同楽しながらソ会長は、「中国人が世界を見る2つの窓」を悟ったと言う。まさに香港と上海だった。最初は瀋陽で始まったが、2002年に法人を置いて上海を攻略の拠点としたのもこのためであり、それに先立つ一年前の2001年から、香港の企業と手を握ってジョイントベンチャーを設立し、デパートで「雪花秀」のような漢方化粧品を最初にテストした。ソ会長は「香港でまず実験してブランド名を広めて、この時に成功・失敗した経験を土台に上海に法人を作ることができた」と説明した。

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  • < ソ・ギョンベ会長の中国攻略6つのアドバイス >

実際、「漢方化粧品」というカテゴリーが中国で受け入れられるという洞察力は、かなりの部分は香港市場での成功から始まったものだ。ヨーロッパや米国などの巨大化粧品会社の隙間の中で、香港の人々は漢方化粧品「雪花秀」に熱狂した。これは明らかに中国本土でも受け入れられるという確信を得た。

ソ会長は中国でのビジネスを行う人々が最も執着する、いわゆる「関係」に対しては「たいまつのようだ」と表現した。 「あまりにも近くに行けば焼け死に、あまりに遠ければ凍えて死ぬ」たいまつとも同じだというわけだ。ソ会長は、「中国は一党体制の国なので、間違った方法で無理な関係を結べば、それはむしろ毒になりうる」として警戒した。韓流も利用はするが執着するなとして、「韓流は戦略ではなく、戦術だけに活用せよ」と強調した。
  • 毎日経済_パク・イネ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-05-17 17:59:57




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