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LGディスプレイ、OLEDパネルは大型と中・小型に分けて攻略


LGディスプレイは「OLED(有機発光ダイオード)」パネルの世界市場制覇を宣言した。このため、OLEDパネルを大型と中・小型の二つに分けて、「ツートラック」戦略を推進することにした。 テレビに供給される大型OLEDパネルは、LGディスプレイが世界で唯一生産するだけに、十分に量を拡大して市場支配力を強化し、中・小型パネルは曲がる性質のプラスチック(P-OLED)パネルを中心に、ウェアラブル機器市場で圧倒的に世界1位になるという戦略だ。OLEDは自ら光を出す素材なので、液晶表示装置(LCD)に比べてバックライトの必要が無く、画質などの再現性がはるかに優れており、最先端のディスプレイとして脚光を浴びている。

呂相徳(ヨ・サンドク)LGディスプレイOLED事業部長(社長)は19日、ソウル市鍾路区のグランソウルで開かれた記者懇談会で、「市場をリードするためにOLEDを選択した」とし、「大型OLEDを通じて確実な優位性を構築し、中・小型OLEDは P-OLED (Polymer-OLED)に集中してウェアラブル市場1位になる」と明らかにした。

大型OLED市場の攻略戦略は、量の拡大と大型化に要約される。

ヨ・サンドク社長は、「大型OLEDパネルは来る7~8月から本格的に生産量を拡大し、品不足の問題を解消する」と語った。今年の夏から坡州(パジュ)工場で生産されている55インチと65インチの超高精細(UHD/Ultra High Definition)OLEDパネルの生産量は、これまでの8世代ガラス基盤(2200㎜×2500㎜)を基準にして、8300枚から3万4000枚に4倍以上に増える。

ヨ社長はまた、「55・65・77インチのUHD OLEDパネルに続いて、80インチ以上の超大型製品の開発も推進する計画だ」と明らかにした。放送用ディスプレイと透明、ローラブル、商業ディスプレイの開発も継続する予定だ。

ヨ社長は、「大型OLEDの生産量が確保できるようにLG電子はもちろん、日本や中国などのメーカーとともにOLEDキャンプを構成し、OLED市場の拡大を推進する」と付け加えた。これによって全世界でのOLED販売は、今年の60万台から来年は150万台に拡大すると予想した。

ヨ社長は、OLEDパネルの量産の障害と指摘されてきた、歩留まりの問題も解決したと明らかにした。ヨ社長は、「フルHD(FHD)パネルの場合、LCDパネルに相応する歩留まりの80%以上に高め、今年末までにUHDパネル製品の歩留まりも、今よりもさらに引き上げるだろう」と語った。中・小型OLEDパネルは曲げることのできるP-OLEDへの投資拡大を通じて、スマートウォッチのようなウェアラブル機器ベースの製品生産で市場をリードする方針だ。

LGディスプレイはApple Watch(アップルウォッチ)にP-OLEDを独占供給するなど、今年の第1四半期は世界のスマートウォッチパネル市場でなんと90%のシェアで1位を記録したが、このような「超格差」を維持し、拡大するという戦略だ。ヨ社長は「P-OLEDはウェアラブル機器を越えて、自動車用ディスプレイ製品でもますます多く使われるだけに、P-OLEDの生産を増やす」と明らかにした。この日、LGディスプレイは厚さわずか0.97ミリに過ぎず、磁石のように壁に取り付けて使用する「壁紙テレビ」と、半径500アールの曲率を持つ「500Rカーブドテレビ」を初公開した。特にP-OLEDでカーブした自動車の計器盤を実現したことが目を引いた。

またヨ社長は、「LGディスプレイは機器・材料・部品会社がともに成長する生態系を構築し、前・後方産業群をリードしつつ育成して、世界市場を制覇するディスプレイ企業になるつもりだ」と青写真を明らかにした。
  • 毎日経済_ユン・ウォンソプ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-05-19 17:24:25




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