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一洋薬品、白血病の治療薬の国産化に成功

スーペクト、14年の研究の末に食品安全処の許可受ける 

韓国の製薬会社である一洋薬品が慢性骨髄性白血病の治療新薬の国産化に成功した。開発に着手してから14年ぶり、世界で4番目に食品医薬品安全処の許可を受けた。

一洋薬品は28日、白血病の治療薬である「スーペクト(SUPECT)」(成分名はRADOTINIB)が1次治療薬として食品医薬品安全処の許可を受けたと明らかにした。スーペクトはそれまで臨床第2相試験の研究結果だけで慢性骨髄性白血病2次治療薬として許可を受けて処方がなされてきた。既存の白血病治療薬であるグリベック(Gleevec)など、1次治療薬を使用した後、該当薬剤の耐性患者にのみ保険適用が可能だった。

今回の許可は臨床第3相試験の結果をもとになされた。臨床第3相の研究は2011年8月から被験者240人を対象にカトリック大学ソウル聖母病院など、韓国内外24の大学病院とフィリピン、インドネシア、タイなどで進行された。これにより、慢性骨髄性白血病の患者は既存よりも少ない費用で白血病の治療を受けることができるようになる。会社の関係者は「多国的製薬会社の治療剤に比べて20%ほど安く供給する計画」と話した。

慢性骨髄白血病は骨髄内に正常ではない細胞が過度に増殖して生まれる疾患で、全体成人白血病の約25%を占める。正常な治療が行えない場合、免疫力の低下により細菌による問題が発生する可能性があり、ひどい場合には死亡することもある。がん患者の薬代は、95%が保険適用され、個人負担は5%ほどだ。しかし、慢性白血病の患者の1年間の治療費は7000万ウォン以上に達し、健康保険の財政に大きな負担として適用されてきた。現在、韓国内の慢性骨髄白血病患者は3000~4000人で、毎年300人以上が新しく発生している。

韓国内の白血病治療薬市場は年間で1000億ウォン規模だ。今回の許可により、スーペクトは4番目の白血病1次治療薬となった。一洋薬品は中国の揚州一洋有限公司と新薬販売および技術移転に関する契約を締結した後、EU-GMPクラスの工場建設を完了して、現在、スーペクトの現地生産を準備している。また、スーペクトのグローバル市場進出のために、韓国中部の忠清北道堤川に単独工場を建設して11月初めに竣工式を開く予定だ。
  • 毎日経済 イ・ドンイン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-10-28 17:05:46




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