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「不快な埋立地ガスを10分で電気に」

朴政府の環境にやさしいエネルギータウン「ロ-ルモデル」エコエネルギーを行く/今年の営業利益80%増の期待...バイオガス発電の輸出推進 

仁川市西区にある首都圏埋立地。ソウルを含めて首都圏に暮らす2400万人が排出するごみを埋めるところだ。去る9日、現場を訪れた時は広大な面積に驚いた。肉眼で見ても果てが見えないほどだったが、汝矣島の面積の7倍(1989万平方メートル)だそうだ。かといって、ゴミの山の上に埃がひらひらと舞い上がっていると考えるのは誤算だ。1埋立地はすでにゴルフ場(ドリームパーク)へと変貌し、2埋立地は緑地として造成されている。

その緑地の下に、目に見えないガス移送管が埋められている。なんと308キロメートルにもなる。ゴミから発生する不快な埋立地ガス(LFG)がこの管を伝わりひとつのところに集まって、いくつかの工程を経れば電気に変わる。所要時間は約10分。埋立地ガスは放置すると、その強い匂いで多くの苦情を招く。この頭の痛い埋立地ガスで、電気を生産するLFG発電所を運営する企業がまさに「エコエネルギー」(代表ソン・ヒョスン)だ。時間当たり50メガワットの電気を生産できる規模であり、埋立地ガスを利用した単一の発電所としては世界で最も大きい。

ソン・ヒョスン代表は「50メガワットは約12万世帯が1時間の間、同時に使うことができる電力」とし、「LFG発電所を稼働して、昨年なんと298億ウォンの収益を国にもたらした」と語る。

エコエネルギーは環境部と協約を結び、売り上げの110%を超える部分は政府に返還される構造(系統限界価格・SMP)だ。つまり、電力販売金額のうち事業者の運営費や投資費そして利益などを除いた残りの超過収益を国庫に返還する事例は、国内民間投資事業のうちでこの発電所が初めてだ。

埋立地ガス捕集・精製施設の特許技術をもとに、2007年3月から商業運転を開始したエコエネルギーは、昨年までに総23億6000万キロワットの電力を生産・販売し、2851億ウォン相当の売上を上げた。「ゴミの山で金を掘る事業」という言葉を聞く理由だ。

ソン代表は「現在設置している脱硫設備が8月に完工すると、50メガワットをフル稼働することができ、収益性がより良くなるだろう」と語る。また、「今年から政府返還金をより減らすことで協約を結び、昨年はそれぞれ429億ウォンと約100億ウォンを記録した売上と営業利益の目標値を、今年は700億ウォンと180億ウォンと大幅に増やした」と明らかにした。

ソン代表は特に、政府の「環境にやさしいエネルギータウン」造成に期待をかけている。朴槿恵大統領は今年の初めに環境分野の国政構想と関連して、「今年の温室効果ガス低減などの技術開発を拡大し、環境とエネルギー問題を同時に解決するための代案として、地域に合った再生可能エネルギーを活用して電気を生産して販売もできる、環境に優しいエネルギータウンを推進せよ」と強調している。

これにより、環境部は首都圏埋立地をはじめ、焼却場・汚染物質処理施設を環境にやさしいエネルギー施設に転換し、文化・観光資源と連携させて、地域共同の利益を創出する環境に優しいエネルギータウンモデル事業を推進中だ。

ソン代表は「家畜の副産物と糞尿、埋立地から出るバイオガスを利用した発電技術もすでに国内自治体のかなりの部分に供給しただけに、全世界に輸出するつもり」と明らかにした。

エコエネルギーは先月、ロシアのベルゴロド州で大規模なバイオガス発電所設立のための了解覚書(MOU)を公企業であるALT ANERGOと締結しており、近いうち最終実現可能性調査を経て、年内に本契約を終える計画だ。
  • 毎日経済_仁川=ミンソクギ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-04-13 17:01:02




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